Appleは米国時間3月13日、新型コロナウイルスへの懸念から、中華圏以外のすべての直営店を3月27日まで閉鎖すると発表した。
従業員には在宅勤務を奨励している。またAppleは、新型コロナウイルスの影響緩和のための寄付金額が1500万ドル(約16億円)に達したことを明らかにした。
最高経営責任者(CEO)Tim Cook氏は13日、「われわれの職場とコミュニティーで、COVID-19の感染拡大を防ぐためにできる限りのことをする必要がある」とツイートした。AppleのNewsroomに掲載された声明の中で、時給ベースで働く従業員には店舗閉鎖中も報酬が支払われるとCook氏は述べた。
現在、米国で新型コロナウイルスへの感染が拡大しており、Donald Trump米大統領は13日、国家非常事態を宣言した。
世界の多くの企業と同じように、コロナウイルスはAppleの事業に影響している。2月には、1月に示した四半期の売上高予想を達成できない見込みだと発表した。同社はこの新たな見通しについて2つの理由を挙げた。新型コロナウイルスが、中国の顧客の需要、そして中国における生産能力に打撃を与えているというものだ。中国はAppleにとって最大規模の市場であると同時に、「iPhone」などの製品が主に製造されている地域だ。製造再開のペースが遅れているため、世界中で一時的にiPhoneの供給不足が生じる見込みだとしていた。
Appleは1月下旬に、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐため、中国の直営店を閉鎖した。現在中華圏の店舗はすべて営業を再開しており、今回の閉鎖の対象とはならない。
In our workplaces and communities, we must do all we can to prevent the spread of COVID-19. Apple will be temporarily closing all stores outside of Greater China until March 27 and committing M to help with worldwide recovery. https://t.co/ArdMA43cFJ
— Tim Cook (@tim_cook) March 14, 2020
Cook氏は声明で、「(中国での経験から)私たちが共に学んだことは、当社のグローバルな対応を大いに支えているベストプラクティスを発展させる上で役立っている」とし、「得られた教訓のひとつは、このウイルスの伝染リスクを最小限に抑える最も効果的な方法は、人が密集するのを避け、人同士の距離を最大限に保つことだ」と説明した。
今後2週間、Appleのサポートが必要になった場合は、Appleのオンラインサポートページを参照できる。また、オンラインストアはこれまでどおり利用可能だ。時給ベースで働く従業員には、店舗が営業している場合と同じ報酬が支払われるとCook氏は述べている。またAppleは、新型コロナウイルス関連の問題に適応できるよう、同社の休暇ポリシーを拡張したという。
Cook氏は、「中華圏を除く世界で、当社のオフィスはすべて柔軟な働き方」に体制を移行していると述べた。つまり、Appleの従業員は業務に支障がない場合、リモートで勤務するべきだとしている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。
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