日産自動車は10月23日、第46回東京モーターショー 2019(10月24日~11月4日まで東京ビッグサイトで開催)にて、コンセプトEV「ニッサン アリア コンセプト」と「ニッサン IMk」を発表した。アリアはSUVとして、IMkはEV時代の軽自動車(日産はシティコミューターと表記)としてデザインされたモデルとなる。
アリアとIMkは、2010年に発表し、すでに43万台を販売した「LEAF」から続く同社のEV展開において、新たなビジョンを示すもの。プレスブリーフィングに登壇した同社グローバルR&D エグゼクティブバイスプレジデントの中畔邦雄氏は、「交通事故のない安全なモビリティや環境性能は自動車メーカーの責務。大変革の時代にある自動車メーカーにおいて、日産も新たな世界に突入する」として2台を紹介した。
アリアは、ツインモーターに4輪の制御システムを内蔵。前後のモータートルクやステアリング、ブレーキを統合制御することで、雪道や滑りやすい路面でもトランクション性能を維持。ドライバーの思い通りに運転できるという。この制御技術は、ATTESA E-TSやインテリジェント4×4などの開発をベースにしている。また、IMkは新開発のパワートレインとEVプラットフォームを採用。EVならではのトルク感のある加速により、ストップアンドゴーや車線変更が多い街中、傾斜のある道などにおいて軽自動車の常識を変える走りを提供するという。
両モデルとも運転支援システム「プロパイロット2.0」を搭載。高速道路にてナビ連動でのルート走行が可能。本線合流後にシステムを開始すると、高速道路の出口まで追い越しや分岐など含めて走行を支援。同一車線内でのハンズオフが可能になるという。また、スマートフォンを使ってクルマを自動的に駐車することができる「プロパイロット リモートパーキング」や、降車後に自動で空きスペースに駐車し、必要なときにスマートフォンから呼び出すとドライバーの元まで迎えに来る「ドライバーレスバレーパーキング」を搭載する。
日産でグローバルデザイン担当専務執行役員を務めるアルフォンソ・アルバイサ氏は、「日産の電動化技術は、デザイナーにとって特別な機会となる。すべてのコンポーネントがフラットに収まっており、夢までに見たもの」と述べ、駆動部分がすべて床下に配置できることでデザインの自由度が大幅に上がったという。
アリアとIMkはコンセプトが異なるものの、既存のVモーションを発展させたEV時代の新しいデザイン言語が与えられている。同氏は、「シックかつシームレスなデザインで威厳を持たせた」とし、アリアは「タイムレス ジャパニーズ フューチャリズム」というEVと日本の伝統的なミニマリズムの融合を目指したという。
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