ソニーは10月3日、フルサイズミラーレスカメラのフラッグシップモデル「α9 II」を海外で発表した。国内価格は不明だが、欧州では5400ユーロ(約63万4000円)、10月での発売を予定している。
2420万画素の積層型CMOSセンサー「Exmor RS」を採用。常用最大ISO感度は51200、拡張感度は204800までサポートする。像面位相差で693点、コントラストAFで425点のAFポイントを搭載。ファストハイブリッドAFをアップデートしたことで、薄暗い中での合焦率を向上(-EV3)させている。AFカバー率は全体の93%に及ぶ。画像処理エンジン「BIONZ X」は新世代にアップデートされ、AFトラッキング性能やEVFの遅延を改善。AIベースのリアルタイムトラッキング、リアルタイム瞳AF(人・動物に対応)を搭載する。
Exmor RSは高速読み出しが可能であり、電子シャッターでもローリングシャッター歪みを抑制。無音・ブラックアウトなし、AE/AF対応で秒間20コマ連写が可能となっている。今回、メカニカルシャッターでも秒間10コマ連写に対応した(前モデルは秒間5コマ)。シャッタースピードは、メカニカルで1/8000秒、電子シャッターで1/32000秒。前モデルでは搭載されていなかったフリッカー低減機能も本機より搭載された。
動画機能は、4K/30fps(XAVC S:100Mbps)をサポート。センサーの全画素読み出しに対応しており、4Kの約2.4倍の解像度からオーバーサンプリングするため、高精細な映像撮影が可能となる。また、デジタルオーディオインターフェイスを搭載し、対応マイクであればデジタルで音声収録できる。タッチパネルでのAFトラッキングのほか、動画撮影時に瞳AFを利用することも可能だ。なお、S-Log 2/3などのピクチャープロファイルは非対応の模様。
ボディはフルマグネシウム仕様で、グリップは重量級のレンズでも安定してホールドできるよう大型化。モードダイヤル以外に露出補正ダイヤルにもロック機構が加わったほか、シーリングを強化し、防塵防滴性能も向上させている。プロ向けの機能として、1000BASE-Tの有線LANポートを搭載。FTPでのデータ転送をサポートする。さらに、α9にはなかったUSB-Cポートを搭載しており、USB 3.2 Gen1の高速伝送が可能。Wi-Fi転送も新たに5GHz帯に対応したほか、有線・無線を使ってのティザー撮影も可能だ。
そのほか、5.5段のボディ内5軸手ブレ補正を内蔵。368万ドットのEVFは120fpsによる高速フレームレートに対応するほか、タッチ&チルト対応の3.0インチ液晶ディスプレイを搭載する。また、シャッター時の衝撃を吸収すべくユニットを再設計。画像ブレを低減したほかシャッター音を抑えることができるという。シャッターの耐久回数は50万回だ。デュアルSDカードスロットは、両方ともUHS-IIに対応。バッテリーは大容量のNP-FZ100を採用し、EVFで500枚、液晶ディスプレイで690枚撮影できる。重さは、バッテリーとSDカード込みで678gとしている。
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