シグマは7月11日、世界最小・最軽量のフルサイズミラーレス一眼カメラ「SIGMA fp」を発表した。発売日や価格は今のところ未定としている。
SIGMA fpは、112.6mm×69.9mm×45.3mm、重さ370gの世界最小・最軽量を実現。同社では、「ポケッタブル・フルフレーム」と呼んでいる。センサーは、有効画素数2460万画素の裏面照射型フルサイズCMOSセンサー。これまでSIGMAのカメラに搭載されてきたFoveonセンサーではなく、ベイヤ―タイプを採用している。また、顔/瞳優先AF機能を搭載する。
マウントにはショートフランジバック、大口径、高耐久性が特徴のLマウントを採用。交換レンズにはシグマの豊富なレンズ製品が選択できるほか、Lマウントアライアンスの参画企業であるライカ、パナソニックのレンズ製品も撮影システムに組み込むことができる。さらに、SIGMA MOUNT CONVERTER MC-21を使用することで、SIGMA SAマウント、SIGMA製キヤノンEFマウントのレンズも利用可能だ。
ボディには、堅牢性と熱伝導率の高さから前後カバーにアルミニウム合金を採用。放熱性を考慮したヒートシンク構造体のほか、42カ所のシーリングを施すことで防塵防滴を実現。あらゆる環境下での長時間使用に配慮した設計になっているという。また、メカシャッターは搭載しておらず、電子式シャッターを搭載。シャッターショックがなくなったほか、最大で秒間18コマの連写も可能になったという。
絵作りでは、複数のカラーモードに加え、ハリウッド映画などで人気のカラーグレーディング手法に着想を得た「ティールアンドオレンジ」モードを採用。それぞれのモードは、スライダーを操作することで効果を調整できる。また、SIGMA Photo Pro独自の調整機能「Fill Light」に加え、トーンカーブの調整機能をカメラ内に搭載。さらに本体にはトーンコントロールやカラーモードのメニューに素早く移行できる専用ボタンを採用している。
HDR撮影にも対応。電子シャッターの特性を生かし、静止画で3コア、動画で2コマの異なる露出を一度で合成することで、広いダイナミックレンジを持つ静止画・動画の撮影が可能という。そのほか、Cinemagraph機能では、写真の一部が動き続ける、静止画と動画が融合した独特な表現のGIFアニメーションをカメラ内で生成可能。両機能とも、後日のファームウェアアップデートで実装する。
動画機能にも力を入れる。12bit CinemaDNGというRAW形式での外部収録に対応。4K UHD/24fpsで記録でき、映画制作にも耐えうる映像データが得られる(Cinema DNGのカメラ内再生は後日ファームアップで実装)という。また、編集しやすいH.264圧縮動画として、ALL-I記録にも対応している。USB3.1(GEN1)を使った映像出力のほか、外付けSSDなどへの記録も可能(ボディ内ストレージはSDカードスロットを内蔵)だ。
さらに、シネマカメラライクなユーザーインターフェイスもサポートしており、映像制作の現場にそのまま持ち込んで使用可能。ARRI ALEXA LFやRED MONSTRO 8Kといったシネマカメラでの画角や見え方をシミュレーションできる「ディレクターズビューファインダー機能」を搭載。フィルムカメラ、アナモルフィックレンズにも対応する。
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