使って分かった「iPhone X」(後編)--ホームボタン無しの操作に慣れるまで - (page 3)

Scott Stein (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2017年11月09日 07時30分

背面カメラはiPhone 8 Plusと似ているが、全く同じではない

 背面カメラに広角と望遠のデュアルレンズを搭載する点はiPhone 8 Plusと同じだが、iPhone Xには違いが2つある。望遠レンズの開口部が広くなった(iPhone 8 Plusがf/2.8であるのに対してiPhone Xはf/2.4)ことと、望遠、広角ともに光学式手ぶれ補正の機能が採用された(iPhone 8 Plusでは広角のみ)ことだ。夜間、あるいは光量が少ない場面でも、明るくぶれの少ないズーム写真を撮影できるようになった。

前面カメラのポートレートモードは優秀

 前面の「TrueDepth」カメラには、Face IDを機能させるための技術だけでなく、自撮り写真を向上するために、背面カメラのほとんどの機能が搭載されている。

 ポートレートモードは、前面の被写体にフォーカスを当てると同時に、背景をぼかすようになっている。「ポートレートライティング」では、撮影後の写真にさまざまなエフェクトを適用する。この両方が、自撮りでも使えるようになった。自分のカッコいい写真を撮りたければ、ポートレートモードにお任せだ。

ポートレートライティング(と筆者の顔との相性)はいまいち

 背面カメラでも前面カメラでも、ポートレートライティングは正式にはまだベータ版である。Appleがこのソフトウェアを完成していないことは、筆者が使ってみた結果からも間違いない。筆者の顔も、中途半端に切り取ったように見え、光量も不足していた。背面カメラでは、ポートレートライティング撮影に当たりも外れもあったが、自撮りでは今のところ外れしかない。

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ポートレートライティングはまだベータ版なので、写真によっては期待通りにいかないことも。
提供:Sarah Tew/CNET

「アニ文字」、TrueDepth利用のAR、顔マッピングアプリなども続々と

 アニ文字とは、その言葉どおり、アニメーションで動く絵文字のことだ。かわいいだけでなく、Appleが誇るTrueDepthカメラの機能を示す好見本でもある。自分の顔の表情を、サルやエイリアンやキツネ、さらにはウンチにまでマッピングできる(少なくとも、10秒間のクリップをいくつか送ってみたら、筆者の子どもには大受けだった)。

 サードパーティー製のアプリでも、リアルタイム3D効果のためにTrueDepthカメラが使われている。「Snapchat」が開発した新しい顔フィルタでも遊んでみたが、筆者の顔から離れずに、非常にうまく機能するものもいくつかあった。さらに発達した顔認識型ARにこの技術を利用して、これからどんなアプリが出てくるか楽しみだ。

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Snapchatの顔フィルタが、さらにリアルに見えるようになった。
提供:Sarah Tew/CNET

 Instagramに似たAppleの動画/写真アプリ「Clips」もアップデートされる。カメラを使って自分の顔を特殊撮影し、さまざまな場面にはめ込むことができるようになるので、8ビット時代のゲーム画面風にしたり、「スター・ウォーズ」フィルタを適用して、青色のホログラムのように見せたりできる。これも楽しい機能だが、大抵の人には、すでにSnapchatに用意されているフィルタで十分かもしれない。

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Apple製アプリのClipsも、TrueDepthカメラに対応する。
提供:Sarah Tew/CNET

全体としての体験はこれからだ

 iPhone Xは、これまでのiPhoneのサイズで十分にカバーできなかったところに、うまくはまったと思う。高画質の大画面を備えた、快適なスマートフォンだ。Face IDへの移行とホームボタンの廃止については、賛成派と反対派で意見が割れるだろう。筆者に関しては、iPhone Xのデザイン言語を理解する道半ばというところだ。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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