では、それまでランニング習慣のない人、全力疾走しない人には不要なのだろうか。筆者が試したところではそんなことはないようだ。確かに装着して普段通りに過ごすだけというわけにはいかないが、初心者向けのプランも用意されており、常に心拍数などの情報がチェックできるため、日常生活の中にも取り入れることができるバンドであると感じた。
筆者は普段からリストバンド型のアクティビティトラッカーを愛用している。測定された歩数を見ながら、不足分をウォーキングで補うのが習慣だ。ここにmiCoach FIT SMARTを加えたところ、いつものウォーキングがかなりハードなワークアウトに変貌した。
普段も結構一生懸命歩いているつもりだったが、心拍数はだいたい100少々だと分かった。そこで心拍数120以上を維持するようにしてみた。チラチラとディスプレイを見て、心拍数が下がったと思ったらちょっとがんばってみる。そんなことを繰り返したところ、全ルートにおいてペースアップされ、終わったあとの発汗量や疲労感がまったく違った。心拍数がわかる効果を知るとともに、なかなか痩せなかったわけもなんとなく理解できた。
続いて専用アプリ「miCoach Train & Run」と連携し、トレーニングプランから「ストレス解消」のレベル1を選んで実行してみた。それを選んだのは、ウォーキングも選択できてビギナーにピッタリだと思ったからだ。ワークアウトの時間は10分間なので、買い物帰りの時間を使って実行してみた。
開始すると、音声で「ブルーゾーンまでペースアップしよう」と指示がでる。バンドみると、LEDライトは白いまま。これが青くなるよう心拍数を上げろということなのだ。ブルーゾーンに達すると振動し、LEDライトが青くなると同時に、今度はそのゾーンを維持するよう指示がでる。ペースが落ちるとやはりバイブ、音声、LEDライトでペースをあげるよう即座にフィードバックされる。
「ストレス解消」のレベル1は10分間ブルーゾーンを維持するワークアウトだったのだが、これがかなりいい運動になった。上着が必要なくらい涼しい日だったにも関わらず、汗が流れてくる。買い物袋を下げたまま猛烈なスピードで商店街を歩く姿は不思議だったかもしれない。しかし、何も言われなければただダラダラと歩くところが、運動強度の監視とコーチング機能があると、買い物帰りもここまで変わるのだ。ペースが相当上がっていたせいで、帰宅時間も大幅に短縮されて得した気分だ。
このゾーンと呼ばれるものは、ホワイト、ブルー、グリーン、イエロー、レッドの5段階あり、順に強度が増していく。ブルーはウォームアップやクールダウン向き、ホワイトがブルー未満、グリーンはカロリー燃焼や耐久性、心血管機能の向上、イエローはハードトレーニング、レッドが筋力、スピードパワーを養うレベルだという。要はほぼ全力の運動ということらしい。
このゾーンには目安となるペースや心拍数があり、設定の「コーチング&ゾーン」で確認できる。自分にはあってないなと思ったら、12分間のアセスメントワークアウト(AW)というものを実施することで、自分にあったものに書き換えられる。これもまたこのデバイスの利点でもある。
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