新しいStudioは、標準の単4電池を使ってノイズキャンセリングの電気回路に電力を供給する代わりに、Micro-USB接続経由で充電可能な内蔵リチウム充電池を採用した(ケーブルも付属している)。バッテリ持続時間は定格で20時間となっており、5つのLEDライトでバッテリ残量を示す「バッテリ容量ゲージ」が搭載されている。プラグを抜くと自動的に電源を落とす自動ON/OFF機能も備える。これは、すべてのノイズキャンセリングヘッドホンが搭載すべき便利な機能だ。
初代Studioの登場によって、低音を過度に重視するヘッドホンが次々に発売されるようになったが、Studioは本当の意味で自身の製品名に忠実ではなかった(「スタジオ」ヘッドホンは原音を正確に再現すべきだ)。新型StudioもSennheiserの「MOMENTUM」(定価350ドル)のような真のオーディオマニア向けヘッドホンではないかもしれないが、ユーザーを低音で圧倒するようなことはない。筆者なら、細部の音と低音のエネルギーに満ちた新型Studioのサウンドを「刺激的」と表現する。むしろ、高音がある程度強調されている。
MOMENTUMに比べると原音再生の正確さでは劣るが、それでも、聴いていて楽しいヘッドホンだ。筆者がこれまでに聴いた中でも高音質なアクティブノイズキャンセリングヘッドホンの1つでもある。MOMENTUMは新しいStudioほど細部が強調されないので、より自然に聞こえる。
低音再生に関して言えば、新しいStudioは確かに優れており、強力だが、MOMENTUMの低音の方がバランスがとれている。歌声の聞こえ方はMOMENTUMヘッドホンの方が自然だ(Studioは、歌声の再生音をより人間的なものにする豊かさが少し足りない)。
先述のように、新型Studioと初代Studioのサウンドは大きく異なる。初代モデルは高音の細部をそれほど強調しないが、こもっていて臨場感がないという特徴があり、奇妙に聞こえる。新しいStudioにそうした奇妙な特徴はなく、全体的なサウンドの明瞭さは大幅に向上した。初代Studioと比べると、音質が根本的に改善されている。
米CNETが試用したほかの多くのノイズキャンセリングヘッドホンと同様、新しいStudioでも内蔵の電子機器のせいで、静かな部屋でかすかに聞き取れる程度のシューという雑音がわずかながらサウンドに乗る。もちろん、静かな部屋でノイズキャンセリングは不要だが、ノイズキャンセリングの電気回路をオフにすると、Studioから全く音が出なくなる。Studioで音楽を聴きたいのなら、オンにしておく必要がある。
ノイズキャンセリングはニューヨークの地下鉄や市街地の道路でうまく機能したが、その効果は、例えばBoseの「QuietComfort 15」(QC 15)ヘッドホンほどではない。言い換えると、環境ノイズの低減が最優先事項なら、やはりQC 15が最もお勧めのヘッドホンだ。とはいえ、新型StudioのサウンドはBose QC 15より力強い。QC 15のサウンドはStudioに比べるとふわっとしており、細部の音が聞き取りにくい。
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