どのようなベンダーでも、自らのソリューションは素晴らしいと言うはずだ。しかし、あらゆるソリューションが素晴らしいわけではない。このため、ベンダーに大金を支払う場合は特に、購入に先立ってソリューションのパイロットテストを実施するようにすべきだろう。そして、該当ソリューションが会社にとって有効でないという結果になった場合、その段階で引導を渡すことになる。ベンダーは不満を感じるかもしれないが、トライアルのみであるという合意が形成されているのであれば、理解してくれるはずだ。最も大事なのは、スタッフと社内のエンドユーザーが時間と労力、コストの無駄を避けられるという点である。
リスクが高いため、本来であれば打ち切りの可能性が高いプロジェクトは、調査研究部門、すなわちIT関連のサンドボックス内で実施するのがよいだろう。こういった条件に該当するプロジェクトのメンバーは全員、そのプロジェクトが持つ一か八かという性格を理解しているため、打ち切る必要が出てきたとしても、さほど大きな問題にはならないはずだ。
プロジェクトの打ち切りを決定することで、該当プロジェクトが失敗した理由について問い詰められる場合もある。あなたがプロジェクトの責任者である場合、打ち切りの決断という責任を受け入れ、実際に引導を渡すことでその責任を果たすとともに、決断の背後にある理由をプロジェクトの利害関係者全員に対して時間を取って説明する必要がある。
プロジェクトの打ち切りをいったん決定したからといって、そのプロジェクトが最終的に成功しないということにはならない。このため、プロジェクトの反省会を実施し、功を奏したことと奏しなかったことを教訓としてまとめ上げておくのがよいだろう。これによって組織としての軌道修正が可能となり、その後の意思決定によっては該当プロジェクトの再立ち上げも可能になる。
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