投資家として「泥臭い、コンプレックスのある人」にこそ惹かれる--家入一真氏 - (page 2)

 (投資する)お金については数百万円ぐらい。投資を求めて、エンジェル的な立場を期待してやってくる人たちはいます。それと同時に、クリエイティブとか企画とか、そういった部分での意見を求めてられることが結構あります。やっぱり自分ができるのは後者なので、お金まわりは太河さんにお願いして、自分はクリエイティブな部分を支援するのが役割なのかな、と思ってます。


--投資家にはそれぞれ役割があるということですね。

 たとえば早さん(美人時計創業者の早剛史氏)のサイブリッジベンチャーズは、「サイブリッジが開発の手伝いしてくれる」とかそういう取り組みがあるじゃないですか。やっぱりお金もそうだけど、それ以外に何かしてあげたいなと。自分はシステムとかよりも見せ方だったり、ネーミングだったり。初期のはてなみたいにまったくデザインが無いようなサイトはもうなくなってるけど、スマホとかデバイスが増えてる今の時代、さらにこの部分が重要になってくるのは間違いないから。

個人投資家同士で連携したりする、ということはあるんですか。

 お互いにおもしろい話があったら連携する、という程度ですね。これは正しいのか分からないのだけれど、いつも一緒にいる人たちでグループというか、こう、「みんなで一緒にやる」というのが本当にいいのかな? と思ったりすることもあるんですよね。なんだか悪い大人たちが集まってるように見えてないかなとか(笑)おかしな雰囲気になるのは本意ではないので、自分として参加する理由をはっきり持っていたいとは思ってます。

--いま注目しているテーマなどはありますか。

 ある時、両親がケーキ屋をやっているという人が自分の元に来たんですが、「そのまま継いでケーキ屋やるんじゃなくて、なんかもっと違うことやりたい」という思いがあって。その人の持っていたアイデアが、ケーキプリントとかの注文をスマホで受けるというものだったんですが、おもしろいのは、その仕組みを全国のケーキ屋をネットワークしたところなんです。注文を受けたケーキは、そのネットワークに入ってる近くのケーキ屋で受け取れる仕組み。それはすごいおもしろいなって。

 投資先の「宅麺」もそうなんだけど、こういうリアルなものにイノベーションを仕掛けるのってすごいわくわくするし、大好き。ネットとリアルなビジネスは、もっとくっついていけばいいと思っています。

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