AppleはiPodの改善を続けた。価格を下げ、小型化する一方で、内蔵ストレージの増加やUSB 2.0との互換性追加(そして後のFireWire廃止)、バッテリ持続時間の延長を実現した。それがさらに3年続いた後、AppleはiPodラインの分割を決定し、「iPod mini」を追加した。iPod miniは初代iPodよりストレージ容量が少なかったが、サイズは劇的に小さくなった。また複数のカラーが提供され、それまでのモデルより価格も安かった。iPod miniは発売当初から成功を収め、すぐにAppleのベストセラーになった。
Appleは2005年、iPodラインに「iPod shuffle」を追加した。スクリーンのないiPod shuffleは、iPodで初めてフラッシュメモリを採用しており、Appleのエントリレベルモデルとなった。首にかけられるデザインで、USBとして使うことも可能だった。さらにAppleは同年、iPod miniを廃止して「iPod nano」を発表した。iPod nanoはカラースクリーンを備えたフラッシュメモリベースの小型iPodで、これに比べるとiPod miniも分厚く見えた。
その後の2年間、AppleはiPodに関して同様のサイクルを続け、iPodに新機能を追加し、iTunesソフトウェアと「iTunes Music Store」の増強を続けた。iPodラインに最大の変化が訪れたのは、Apple初のタッチスクリーン式iPodであるiPhoneが発表されたときだ。iPhoneのiPodソフトウェアは、ユーザーが起動することができるアプリという形で提供された。それは、iPhoneの登場から3カ月後、「iPod touch」という別のハードウェアとして続いた。iPod touchは、電話のコンポーネントがないiPhoneとも言えるデバイスだ。Appleはその後、iPodライン全体を大幅に刷新し、iPod touchを最も重要で最高のiPod(明らかにiPod touchより多くの機能を備えたiPhoneには一歩及ばない)だと宣伝するようになった。それによって古いクリックホイール式のiPodは格下げされ、「iPod classic」と呼ばれるようになった。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」
パナソニックのV2H蓄電システムで創る
エコなのに快適な未来の住宅環境
企業や自治体、教育機関で再び注目を集める
身近なメタバース活用を実現する