Steve Jobs氏も、そのことを示唆したといえるかもしれない。同氏は6月に開催のWWDCで、iPhone向けのFaceTimeを紹介した後に、「Appleは今年、FaceTime搭載デバイスを数千万台出荷するだろう」と付け加えた。iPhoneのことだけを言っていたなら、「数千万台」は大げさだろう。AppleはFaceTime搭載デバイスであるiPhone 4を、(7月初旬までに)300万台以上販売したが、12月末までに「数千万台」に達するのは難しいと思われる。また同氏が「携帯電話」ではなく「デバイス」と言ったことからも、リリースされれば数百万台単位で売れる可能性のあるFaceTime搭載iPod touchが、販売台数の増加に寄与するかもしれない、と考えることができる。
しかしiPod touchとiPhoneには大きな違いがある。iPod touchには電話番号がないことだ。ただしうわさでは、いずれにしても現在Wi-Fiのみに対応のFaceTime通話が、電子メールアドレスで接続されると言われている。
現在はAppleの「iOS」搭載デバイス(iPad、iPhone、iPod touch)が注目を一手に集めているのかもしれないが、信頼性のあるiPodは今でもApple事業の堅調な部分を担っている。Appleは2009年、iPod classic、iPod nano、iPod shuffleの容量、色、仕様に若干の変更を加え、iPod nanoにビデオカメラ機能を追加しただけで、デザインをほとんど変えなかった。
2010年は、Appleの主力から外れたiPodについてもう少し大胆な展開があることを期待したい。iPod nanoにタッチスクリーンが搭載されるのかもしれないし、人間の目で見るには小さすぎるiPod shuffleに当然の運命が待ち受けているのかもしれない。どうなるかは誰にもわからない。だが、iPod classicはおそらくデザインの面でも容量の面でも頂点に達したと思われるため、今後は変わらずに残るか、もしかすると消えてしまう可能性がある。「classic」という名前を付けた製品には、あまり変更を加えることはないものだ。
Appleは、秋にはiPadユーザーに「iOS 4」のアップデートが配布されると約束した。今回のイベントこそアップデートを展開するのに最適なタイミングかもしれないが、そうなる可能性は低い。というのも、iPad向けiOS 4は、通常先にリリースされるはずのデベロッパー向けベータ版がまだリリースされていないからだ。ただ、年内にiOS 4のアップデートが最終的に登場する際にiPad向けに用意されるものが、今回のイベントで披露される可能性はある。
iPad向けに発表されてほしいと筆者らが思うものは次のとおりだ。「iTunes LP」機能の互換性、「iMovie」「iWeb」「GarageBand」などの「iLife」アプリ、FaceTimeビデオ通話のサポート(せめて受信機能だけでも)。
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