マカフィー買収で目指すもの--インテル幹部インタビュー - (page 3)

文:Brooke Crothers(Special to CNET News) 翻訳校正:川村インターナショナル2010年08月26日 07時30分

--発表の前に、IntelがすでにMcAfeeと共同で行っていた取り組みがあり、それが買収につながったのですね。

James氏:現状を説明しますと、IntelはMcAfeeとパートナーの関係にあり、仮想化テクノロジ(VT)、Active Management Technology(AMT)といった、現行のマイクロプロセッサの既存機能を使用して、McAfeeと協業しています。これらの機能は数年前から製品に組み込まれていたものです。その協業の中のコミュニケーションやプロトタイプ作りを通じて、その考えが生まれました。さらに議論を深め、研究開発の機会を共有すれば、強化されたソフトウェアとサービスの製品ラインを生み出すことができるのではないかと(考えました)。われわれはそのことについて考え、それがわれわれにとっていかに心躍ることかを考えました。ただ、そこからどうやって利益を得るのかという問題がありました。McAfeeは利益を得られたでしょう(が、Intelは得られなかったでしょう)。Intelのプラットフォームは格段に良くなる可能性があり、消費者の満足度も高まる可能性があります。しかし、どうすればこのチャンスの成果をIntelの株主に還元できるでしょうか。そのように考えた結果、買収を検討するに至りました。

--現在のIntelの状況はどのようなものですか。つまり、McAfeeの買収前の状況ということです。

James氏:Intelには現在、ハードウェアセキュリティ機能を組み込んだチップがあります。これをMcAfeeのようなソフトウェア企業が盗難防止に利用できます。つまり、PCが盗まれた場合にPCの電源がオフになり、次にネットワークに接続しようとするとブロックされる、といったような仕組みです。これについてIntelは複数のベンダーとパートナーシップを結んでいます。しかし現時点でIntelにはセキュリティのソフトウェアやサービスの製品はありません。Intelが単独で同社(McAfee)の知識ベースや経験、ITポートフォリオの水準に達することはできないと思います。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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