iPhone 4詳細レビュー--購入を迷っている人へ(後編) - (page 2)

文:Kent German 翻訳校正:石橋啓一郎2010年07月16日 09時27分

 FaceTime:AppleはFaceTimeをiPhone 4のもっとも刺激的な機能として前面に押し出している。確かにFaceTimeはWWDCのデモではよいものに見えたので、期待しながら試してみた。短いテストの後、われわれはこの機能の品質に満足し、これがアプリケーションの追加を必要としない内蔵機能であるのも好ましいと思った。相手側の映像は若干画質が荒く、動きもぎくしゃくしており、この傾向は相手が前面のカメラを使っているときにはひどくなったが、気にはならなかった。VGAカメラを使った場合、これは当然のことでもある。自分の電話から送られている映像は、画面の右上に表示されるが、これはどちらのカメラからの場合も素晴らしいものだった。この機能は、縦位置でも横位置でも使うことができる。

FaceTimeの動作画面 FaceTimeの動作画面。

 当然ながら、FaceTimeはiPhone 4同士でしか使えない。この機能は、Wi-Fiネットワーク上で通話を開始してから起動するようになっている。通話がつながると、これまで「保留」ボタンのあったところに、FaceTimeを開始するボタンが現れる(保留機能がどこに行ってしまったのかはわからない)。ビデオ通話を確立するには、自分と相手の両方がこのボタンを押さなくてはならない。通話のミュートや終了は、FaceTimeの画面から直接行う。FaceTimeの通話を最初に行った際には、通話履歴のリストに2つの電話番号が表示される。そのうち1つは、FaceTimeを直接起動するのに使えるものであり、もう1つは通常の通話を行う際に使うものとなっている。

 FaceTimeにも問題がないわけではない。Wi-Fiに接続している2台のiPhoneを使っていたにも関わらず、接続が確立できないことが2度以上あった。一方のiPhoneに、表示されるべき時にFaceTimeのボタンが表示されなかったことさえあった。通常の通話とFaceTimeの通話の切り替えには数秒かかるが、その間接続は不安定になる。この切り替えの間に接続が切れたことはなかったが、気に障ったことは確かだ。

 ジャイロスコープ:iPhone 3Gではコンパスが追加されたが、iPhone 4はさらに進化して、3軸ジャイロスコープが内蔵されている。これによって航空機のようにピッチ、ロール、ヨーを検出することができ、加速度センサと組み合わせて6軸モーション検知が可能になった。これはもちろん、アプリケーションやゲーム開発者にとっては便利だろうが、いくつかのゲームで使用してみたところ、非常に面白かった。

 iMovieとiBooks:iMovieによって、iPhoneで動画が編集できるようになった。このアプリケーションを使うには4.99ドルかかるが、感触はよかった。iMovieについては、今後十分にテストし、その機能について調べていきたいと考えている。また、Appleの電子書籍リーダーは、本好きの人にAmazonのKindleアプリケーション以外の選択肢を提供してくれる。iBooksを使えば、AppleのiBookstoreにアクセスして新しいコンテンツを買うことができるし、iPhoneとiPadの両方を持っている人は、購入した本を(1回の購入で)両方のデバイスで読むことができ、読んでいるページも同期できる。Jobs氏がWWDCの基調講演でiBooksのデモをした際には、iBooksは非常にスタイリッシュに見えた。

 プロセッサ:内蔵されているのは、iPadと同じ1GHzのARM Cotex A8チップだ。AppleはRAMについて明らかにしていないが、512Mバイトだということが分かっている。初期のテストでは、iPhone 4は3GSよりもかなり高速で、もちろんiPhone 3Gよりもずっと速かった。メニューやアプリケーション、その他の機能は一瞬で開く。これまでにも述べた通り、マルチタスキングメニューでのアプリケーション切り替えや、カメラのシャッターで待つことはない。

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