また、Citrixを語る上ではMicrosoftとのパートナーシップという観点が欠かせない。Templeton氏によれば、デスクトップ仮想化分野では「Microsoftとの提携が第2フェーズに入っている。仮想化ソリューションをベストオブブリードで提供する試みで、シンプルさが特徴だ」という。
「デスクトップ仮想化では、5000、1万、2万、あるいは14万ライセンスという案件もあった。デスクトップ仮想化は本当にメジャーになってきており、Citrixがそれをけん引していると感じる」(Templeton氏)
今回、同社はVirtual Desktop分野の取り組みとして「XenClient」を発表した。クライアント仮想化分野の新製品で、まずはRC版として「XenClient Express」の無償提供を開始している。
XenClient ExpressはIT技術者向けのテストキット。同社では利用および活用方法をユーザーと共同で模索したい考えで、ソリューション化は今後の課題ともいえる。XenClientは次の四半期には製品版がリリースされる見込み。単体の製品ではなく、XenDesktop EnterpriseとPlatinumの標準機能として提供される予定だ。
Templeton氏は「XenClientは、2010年のデスクトップ仮想化分野で最も重要な発表だ」と自信を見せている。
最後の分野は「Virtual Apps」、つまりアプリケーション仮想化の取り組みだ。日本でも提供が始まったXenApp 6は、App-Vをフルサポートするほか、エンタープライズ版iTunesと位置付けるセルフサービス型のアプリケーション管理ツール「dazzle」のインターフェースも一新した。
エンタープライズITのコンシューマー化が進む昨今、Templeton氏は「従業員はコンシューマーコンピューティングのような体験を、仕事を進める上でも欲している」と述べ、企業は優秀な人材を確保するためにも、このような要求を満たすべきだとしている。
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