また、ドライビングモードボタンが追加されていて、「エコモード」と「パワーモード」を選択することができる。エコモードでは、加速曲線がミドルスロットルで描かれるが、パワーモードではこれを高め、結果的に登坂や素早い始動の性能が著しく向上する。こうしたモードの効果は、アクセルペダルを深く踏むと取り消されて、どのモードにあったとしても、最高速度で走行するようプリウスに指示する。また、EVボタンも追加されていて、これは電気モーターが発電する以上の加速をドライバーが要求する場合、バッテリが残量不足になった場合、あるいは時速25マイル(約40km)を超える場合を除いては、車両に電気で走行するよう指示するものだ。
バッテリパックは、従来モデルよりも向上した冷却システムを使用しているが、引き続きニッケル水素電池を使用している。トヨタ自動車の担当者に、なぜリチウムイオンバッテリへと進化させなかったのかと聞くと、リチウムイオンバッテリを採用してもプリウスの効率はほんのわずかしか向上しないからだという回答だった。リチウムイオンバッテリの価格の高さを考えると、効率向上が少なすぎて、妥当とはされなかったのだ。
燃費は、従来モデルの1ガロン当たり40マイル(1リットル当たり約17km)から、新型プリウスでは1ガロン当たり50マイル(1リットル当たり約21km)へと向上した。今回の試乗中には、現実の燃費を実際に試してみる機会はなかったが、燃費体験ラウンドでジャーナリストらが慎重に運転すると、1ガロン当たり75マイル(1リットル当たり約32km)で走行していた。
残念ながら、ハンドリングがふらつく点は新型プリウスでも変わらない。プリウスはスポーツ性能を売り物にはしていない。トヨタ自動車は、ある面では車体の形状を変えることによって、そして別の面では車体の下にトレイを装着して、空気圧がサスペンション部分に逆流することを防ぐことによって、空力特性を改善している。車体下部にある2つのフィンは、スプリッタの役割を果たす。これは、高速走行時の安定性を高めるものだが、今回のイベントでは、試乗コースにフリーウェイのような部分がなかった。
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