このほか訓練会場に、約300人分の通話が確保できる可搬型移動無線基地局車を展示していた。20kVA(200V)のエンジン、200リットルの燃料タンクを持ち、最大負荷時でも24時間の連続運転が可能。半径1kmのエリアで通信が可能になる。また、電源をサポートするためだけの車両も用意。こちらは40kVA(200V)のエンジンと180リットルの燃料タンクを搭載し、最大負荷時で11時間電源を供給できる。現在、移動無線基地局車は有線の基幹通信回線が必要なタイプが中心だが、衛星回線経由で中継局とつなぐタイプの車両を投入することも検討している。これらの車両は緊急車両に指定されているため、災害現場にいち早く到着できる。
実は、この車両は基地局設備が被災、故障したときだけなく、イベント時などで通信の集中が予想される場合にも出動している。そのため、年始の参拝客が多く訪れる場所や、夏の花火会場といった人が集中する時にも活躍している。