それに、写真がちりばめられた地図を見ると、行き先を探したり、思い出をよみがえらせたり、地域の様子の移り変わりを見たり、ホテルが街の安全な場所にあるかどうかを知ることができる。
位置情報データは「全世界の大量の情報に相互に関連性を持たせることができる」と語るのは、Google Earthのプロダクトマネージャーを務めるChikai Ohazama氏である。「相互に関連性を持たせることで、情報の新しい発見方法や、その場の印象を疑似体験できる新しい方法などの可能性が広がる」という。
geotagテクノロジの成熟度は、10段階の成熟度評価ではまだ4である。そう指摘するgeotagの専門家Joost Schreve氏は「テクノロジは問題ないが、使うのはハイテクに精通していないと難しい」と語る。Schreve氏は創業間もないEveryTrailの創業者兼最高経営責任者である。EveryTrailからは、ユーザーがGPSで記録した旅のルートやgeotagをつけた写真を掲載できるウェブサイト「GlobalMotion」が新たに誕生した。
「今geotagを使っている人のほとんどはgeotagマニアだ。しかし、それには何の理由もない。我々はgeotagを普遍的なものにしたいと考えている」と語るのはFlickrのプロダクト管理担当ディレクター、Kakul Srivastava氏である。
geotagのプロセスには1つ厄介な点がある。それはGPSデータと画像ファイルとを一体化するプロセスだ。さまざまなフォーマットがあるGPS追跡ログを、GPS受信端末からコンピュータに転送しなければならない。次にソフトウェアで、写真を取った時刻をもとにしてGPS緯度経度情報を写真にスタンプする。このプロセスは、カメラの時刻が正確に設定されていないと複雑になる。
DeLormeやソニーのGPS製品には、geotagを追加する独自のソフトウェアが含まれている。しかし、ハイエンドな「生」画像(未処理のカメラセンサのデータ)で写真を記録する写真家は、「GPSPhotoLinker」やBreeze Systemsの「 Downloader Pro」などの別のプログラムを使わなければならない。あるいは、「GPSTagr」などのオンラインツールを使う。このツールは、ユーザーがGPS追跡ログをアップロードすると、そのユーザーがFlickrに保存した写真にgeotagを付けてくれる。
画像編集用ソフトウェア大手であるAdobe Systemsは、geotagを付けるときのこの単調でつらい作業に目をつけた。
Adobeのハイエンド画像編集プログラムプロダクトマネージャーであるTom Hogarty氏は「GPS記録端末とソフトウェアソリューションの人気が高まっており、「Lightroom」に今後この機能を盛り込むのは論理的に考えて当然だ」と語る。「画像分類方法の1つとしてGPSデータを利用することは、撮影日時で整理するのと同じくらい重要だと思う」とも言う。
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