いよいよ試聴を行う。 まずは、もっとも一般的な使い方、PCで音楽を聴いてみた。「マイクロキューブ」スピーカーは、スピード感あるパワフルな音が得意ということなので、ニューメタルを聴いた。
崩壊寸前のノイズ的なベース音、歪みながらも壊れずに強烈なリフを刻むギター、リズムの1つひとつが粒だって聴こえてくる。ドラムのスネアもきちんと皮を叩く重みまで伝わる。超重低音のベースが心臓に迫ってくる。
歪みと音楽のギリギリの線を聴くハードな曲だが、「Companion3 II」はきちんと曲の世界観まで伝えるほど、こまかな部分まで見渡せる。高価なオーディオ機器でも、ここまで細かく、分析的にメタル音楽を聴かせる高性能なモデルは珍しいと思う。
次に一般的なポップスを試聴してみよう。もっとも相性がよかったのは、ボーカルもの。録音状態が良い曲を選んだが、その良さを余すことなく伝えてくれる。
女性ボーカルが、目の前にすっと浮かび上がり、余韻をもちながら消えてゆく。子音の抜ける音までしっかりと再現する。音場の作り方も最高だ。左右のスピーカーのよりもずっと外で、種類の異なるリズムギターがコードカッティングしているのが分かる。ボーカルの後ろに奥行きをもってホーンが広がる。
ニアフィールドとは思えないほどの音の広がりを聴かせてくれる。ここまで明解な音像定位がPCで聴けるとは思わなかった。
さらに、Blu-rayプレーヤーを内蔵したPCで、Blu-rayでアクション映画も再生してみた。Blu-rayは高音質ソフトと言われるが、このシステムとの相性は抜群だ。映画のように重低音が重視されるソフトでは、ボーズ独特の豊かで自然な低音はジャストフィットする。ボリュームを上げてもノイジーにならず、迫力がありながら、それぞれの音が聴きやすい。
銃撃シーンでは、銃声の重みがよく出ており、車が左右へと流れるシーンでは、移動感を明解に伝えてくれる。派手なBGMの中での格闘シーンでは、重みのある音が体感でき、映画の中へと引き込まれていく。
特に非圧縮のリニアPCMで聴いた場合、セリフに厚みが出てきて、効果音の中に声が埋没することがなくなる。情報量が増えることで、銃声や車の騒音、ガラスの割れる音まで、音の輪郭が明確になり、より立体的に聞こえてくる。音源のわずかな違いまで逃さない。PCを使った映画視聴でも、このシステムは大活躍してくれそうだ。
今後、ノートPCはA4サイズ以上で、地上デジタルチューナー&Blu-rayの内蔵が標準になると見られる。それより小さいサイズのモバイルPCでも、ワンセグチューナー搭載機が増えてくることだろう。さらにOSが、Windows Vistatになれば、メディアセンターを使った、音楽やビデオ再生がごくごく一般的になってくる。
また、デジタルオーディオプレーヤーを外出先だけでなく、自宅内でもそのまま楽しむというニーズが増えており、オーディオ環境を補強する意味でもマルチメディアスピーカーの役割は重要なものになってきている。
こうした音楽視聴環境の変化を敏感に捉え、高音質かを図ったCompanion3 ?は、デジタルオーディオユーザーに 勧めたい1台だ。
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