そのほか、「E61」の機能としてはVoIP対応であることだ。これが企業用の端末として導入されることが前提のため、アバイヤやシスコといった企業向けのIP電話システムの中に内線端末として組み入れるためのもの。これによって、外では携帯電話、会社に戻れば内線電話端末といった使い方もできる。
無線LAN対応ということで、その上でウェブブラウズやIP電話といった機能を持てば、むしろ携帯電話というよりも、無線LAN端末で使う機会が多いのではないかと思う。W-ZERO3がかろうじて通信事業者が提供する***@pdx.ne.jpというプッシュ型のメールが使えるので通信端末と思えるのだが、そういったサービスのない「E61」やHTC社製の「hTc Z」「X01HT」は、むしろ電話よりも無線LANなど自営回線への接続の機会が増えそうだ。
ちなみに筆者もこの記事のために使っている時間の中では、携帯電話ネットワークの接続よりも事務所などの無線LANや、公衆無線LAN接続のほうが多かった。
また、ワイヤレスとしては無線LANのほか、Bluetoothを搭載している。パソコンと接続する際、パソコン側にBluetooth機能があれば、ケーブルなしに接続できる。
この「E61」、これだけの機能がついてノキア・ジャパンの直販サイトでは5万7540円だ。これを高いとみるか、安いとみるかは人それぞれだが、本体価格だけで見て見れば、ソフトバンクやNTTドコモから発売されるHTC社のものに比べて安い。しかも、ドコモでもソフトバンクでも他社でも使えるとSIMロックフリーが正式にうたわれている。
ただ、携帯電話のメールや各種サービスを手放せない人には、残念ながら「E61」はおすすめできない。PDAとしての動作も携帯電話としても1台で済んでしまう「E61」であるが、個人利用ではプッシュ型でメールを受け取ることが難しいことと、公式メニューなど携帯電話ならではの便利なサービスが受けられないからだ。
この「E61」、携帯電話のメールやサービスを使用しない覚悟があるなら間違いなく買い。導入を考えるなら、そのあたりが決断のポイントとなるだろう。
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