事業者フリーで使える「E61」だが、残念なのは各事業者独自のメールサービスが使えないこと。iモードメールはもちろん、ソフトバンクのS!メール、国内で使えないauについてはそもそもGSMネットワーク・ローミング時にEZwebは使えない。
そのため、メールサービスを利用するなら、プロバイダ経由でインターネットに接続、その後にメールサーバへアクセスするというパソコンと同様の手順を踏む必要がある。メールが届いたら、ネットワーク側からプッシュされて着信がわかるという携帯電話メールの最大のメリットが得られないのだ。
また、メール着信のため、頻繁に受信動作をさせるという方法もあるが、携帯電話ネットワークに接続している状態ではパケット代が膨大になる恐れもある。ただし、企業などでシステムを組んだ場合はプッシュで受信も可能だ。
それでも、メリットは普段から使っているメールアドレスをそのまま使うことができること。たとえば出先から「E61」を使って返信した場合でも、携帯電話からのメールであることを意識させないメールを送ることも可能だ。また、パケット代の問題も、IEEE 802.11b/gに対応しているので、オフィスや自宅や公衆無線LANサービスなど、無線LANに接続するという方法で回避することもできる。
E61を使ってみて驚くことがブラウザが軽快に動作すること。携帯電話のブラウザといえば、ページ表示が遅い上に限られた範囲しか表示できず、さらに表示させるためのスクロールがもたついたりと、快適と言うには程遠いものが多い。「E61」は、W-ZERO3などと違って画面解像度が320×240ドットと小さいが、表示の速さとスクロールの見やすさなどを考慮するとこのQVGA解像度でも実用的だ。
しかも、画面はもともと横長のため、片手で持っても横長の画面のままだ。さらに、片手で持ったままスクロールなども自由にできてしまうのは「E61」ならではのメリットだ。
その画面スクロールだが、携帯電話のブラウザによく見られるような、ページのリンクやボタンなどを順にたどっていってスクロールするという方法ではなく、カーソルの矢印マークをスティックによって上下左右に動かし、それによってスクロールする方式だ。
リンクやボタンをたどってスクロールする方式では、リンクの配置が左右にちらばっているとスクロールの過程で画面が左右に動いてしまう。また、リンクやボタンの配置によってはスクロールがぎくしゃくしてしまうこともあるが。その点、E61はリンクの配置などに関係なくスクロールするため、違和感がないのだ。
ちなみに、ブラウザのリファラを確認すると“Mozilla/5.0[SymbianOS/9.1; U;en-us] AppleWebkit/413[KHTML,like Gecko]Safari413 es61”と出る。Mac OSに標準搭載しているSafariブラウザなどと共通したベースを使っていることがわかる。
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