基本ソフトにMicroSoft社のPortable Media Centerを使っている点も本機の大きな特徴である。起動は数秒と早く、デスクトップは表示されず、スタートメニューがダイレクトに表示される。このメニューは、PC用Media Centerのサブセット版といった感じで、ここから各機能を選ぶスタイルだ。
操作はとてもシンプルで、本体のナビゲーションスティック+3つのボタンを右手の親指で操作するだけで、ほとんどの作業ができる。テレビへの切り替えなど、ややタイムラグが感じられる操作もあるが、メニュー表示は高速で、先行表示や時計アニメアイコンなど、ストレスなく使える工夫も凝らされている。
ワンセグ視聴を大きく支援しているのが、内蔵バッテリーの持ちの良さだ。受信時間は連続約6〜7時間と1日の視聴に十分な容量を確保している。ほかのポータブル機器では、多くの機能を備えながらも、バッテリー使用時間の短さで結局実用にならない、というモデルもあるが、本機ではそうした心配は無用だ。なお、ワンセグを視聴したい人は、まず自分の行動エリアでワンセグが受信可能か? をチェックしておきたい。
では、ワンセグ受信をしてみよう。まず始めに、スタートメニューから「ワンセグ」を選び、一般のデジタルテレビと同じ要領で、テレビ視聴のための地域&チャンネル設定を行うとワンセグ受信が可能になる。チャンネル切り替えにタイムラグがあるが、これもデジタルテレビと同じ印象だ。データ放送には対応せず、全チャンネル一覧のEPGも採用していないが、現在受信している番組情報+同チャンネルの数時間先までの番組ガイドが表示されるのがデジタル放送らしい。
ワンセグの受信感度はややナーバスな印象で、特に電車など移動体での受信では、静止画になったり受信不可になる場合もあった。現状ではワンセグ放送そのものがナーバスで、放送インフラにも課題はあるが、安定して受信するためには、ロッドアンテナは常に全部延ばしておく必要があるだろう。欲をいえばインドアユース用にアンテナ入力端子がほしいところだ。
といっても、デジタル放送なので、映像がアナログ的に乱れて見にくいということは全くない。窓際など受信ロケーションを確保できれば鮮明な映像を楽しめた。
受信画質は、色がやや地味で、QVGAであるため粗い印象はあるが、画面が大きいのでニュースの文字などが判別しやすく、モバイル視聴には十分な画質といえるだろう。バックライトの輝度を最大に上げれば昼間の野外でも十分に視聴可能な点も優れている。
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