軽くて強くて高性能。3拍子揃った松下電器産業Let'snote Y5

パナソニック
CF-Y5KW8AXR
内容:これまでの常識を覆す軽量&ハイパワーなオールインワンノート「Let'snote Yシリーズ」が、さらなるパワーアップを果たした。

持ち運べる「メインマシン」

 Let'snote Yシリーズは、同社のLet'noteシリーズのフラグシップとも言える、オールインワンノートPCである。

 オールインワンノートPCと言えば、大画面の液晶ディスプレイに、高性能なCPUと光学ドライブを搭載。デスクトップPCと遜色ない性能や機能を実現しながら、コンパクトで設置場所を選ばず、メインで使用するPC(メインマシン)としての需要も高いものだ。半面、ノートPCでありながら重量は軽いもので2kg前後、製品によっては3kg以上もあるものもあり、その大きさともあいまって、あまり持ち運びに適しているとは言えないものであった。

 そのような状況の中、2004年に登場したLet'snote Y2は、重量1.5kgを切った「持ち運べるメインマシン」として登場。これまであった「オールインワンノートPCは重くて持ち運びには適さない」という考えを覆した。

 今回紹介するLet'snote Y5は、このYシリーズの最新モデルだ。しかも重量は1,490gと、光学ドライブを搭載したノートPCでは世界最軽量(※光学ドライブ内蔵14.1型液晶搭載機として)を達成。さらに、これまでの搭載CPUやHDD、光学ドライブの変更といった細かいモデルチェンジとは違い、このY5では大幅な改良が施されているのが特徴となっている。


「Core Duo」を採用。デスクトップPCに迫る高性能を実現

 Let'snote Y5となって、大きく変更された一つが、搭載CPUである。Y4では低電圧版の「Pentium M 778(1.6GHz)※CF-Y4GW8AXRはPentium M 758(1.5GHz)」という、モバイル向けのCPUを搭載していたが、Y5では「低電圧版Core Duo T2600(1.5GHz)」に変更された。動作周波数だけを見ると性能が下がっていると思われるかもしれないが、Core Duoは「デュアルコアCPU」と呼ばれるタイプのCPUで、実際には大幅なパワーアップとなる。これは従来のYシリーズが搭載していたPentium MがシングルコアCPUと呼ばれることからも分かるとおり、Core Duoは二つのCPUコアを搭載したCPUである。つまり、Let'snote Y5はCPUを2個搭載したマシンと思ってもらってもよい。

 今まで、PCの処理性能を向上させるにはCPUの動作周波数を上げるのが常套手段であっ。しかし、その場合は消費電力や発熱量も上がってしまうため、バッテリ駆動時間の減少や冷却性能の問題から、ノートPCでは安易に採用できないものであった。しかも、動作周波数が数十MHz単位で上げたところで、劇的な性能の向上は見込めないというのもネックとなり、ノートPCではCPU性能と消費電力、冷却問題などを秤にかけ、その中でバランスをとっていくしかなかった。

 ところが、CPUを二つ搭載することにより、その処理性能は動作周波数を上げるよりもはるかに向上させることができる。とくに動画のエンコードや、静止画像といった、CPUにかかる負荷の高い、マルチメディア系の処理で顕著な差が出てくる。現在では動画や静止画の再生、編集は当たり前のように使う機能であるため、この点での性能向上はありがたいものだ。

 もちろん、CPUコアが二つあるということは、一つしかない場合よりも消費電力と発熱量は上がってしまう。しかし、Core Duoそのものがモバイル向けに低消費電力な設計となっており、Core Duo向けの新しいプラットフォームである「Centrino Duo(Napa)」を採用することでそれらを最小限に抑えている。また、CPUの熱を効率よく放熱するために、新しく「銅チップ入りアルミコートグラファイト」の放熱板を採用したことにより、Let'snote Y5は高性能なCore Duoを搭載できた。

 ただし、デュアルコアCPUを有効に使うためには、OSやソフトウェアが「マルチスレッド処理」に対応している必要がある。対応していない場合は、シングルコアCPUと同じ性能しか発揮できない。もっとも、Let'snote Y5が標準搭載しているOS「Windows XP Professional」はデュアルCPUに対応したOSなので、あとは個々で利用するソフトウェアの問題だ。

 これまでのLet'snote Y2やY4では、デスクトップPCほど高いCPU性能は期待できないところがあったが、Y5ではCore Duoを搭載したことで、ちょっとしたデスクトップPC以上の性能を持つまでに至った。まさに、「持ち運べるデスクトップPC」に偽りなしである。

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