このように一見、「EOS-20D」のマイナーチェンジ機のようにも見える「EOS-30D」なのだが、実はこの機体にはとても革新的な機能が導入されているのだ。その機能が「ピクチャースタイル」である。
「ピクチャースタイル」とは、キヤノンが提唱する新しいデジタル画像の色特性表現基準である。このピクチャースタイルを切り替えて撮影することにより一つのデジカメで複数の色および特性表現を、まるで銀塩カメラでフィルムを選択するように切り替えて撮影できるという物である。この「EOS-30D」ではスタンダード、ポートレート、風景、ニュートラル、忠実設定、モノクロの6種類が選択可能だ。またユーザー独自のパラメーター設定も3つまで登録、選択することも出来る。同時に今後キヤノンがリリースする新しいピクチャースタイル設定を取り込み設定することも可能だ。尚、2006年4月の時点でピクチャースタイル機能を搭載しているカメラはEOS-30D、EOS-5D、EOS-1Dマーク2Nの三機種のみとなる。
同じ条件下での被写体を各ピクチャースタイルにて撮影してみた。撮影時にRAWデータで撮影してあれば、「DPP2」を使用して撮影時のピクチャースタイル設定から異なるピクチャースタイル設定に変更することも可能だ。また「DPP2」のRAW現像時には色温度設定変更や明るさの調整、色の調整などを行うこともできる。いずれもRAW現像時に調整することで、画像の劣化を最小限に抑えることができるのでイザと言う時にはとても助かる機能である。
「DPP2」ではピクチャースタイル機能を搭載していない旧機種で撮影したRAW画像データにも適用することも可能だ。これによって旧機種で撮影した画像も30Dや5Dで撮影された画像と同傾向の画像を得る事ができるようになる。このように「EOS-30D」搭載のピクチャースタイル機能と「DPP2」を活用することで、デジタル画像での色の表現方法が飛躍的に自由になっていくのだ。
「EOS-20D」と「EOS-30D」で同条件で同じブロックを撮影した。そのRAW画像を「DPP2」を使用してスタンダード設定で現像した。CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
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