本製品は、デジタルアンプを搭載していること、「リ.マスター」と呼ばれる圧縮で失われた音を補完する機能があることなどが功を奏しているのだろう、十分に高音質に感じた。今回は、同時に発売になった純正アクセサリーともいえるヘッドホン「RP-HTX7」を使い試聴を行ったが、高音も低音も十分に伸びており、タイトな印象のクリアな音質だった。
ちょっと横道にそれるが、「RP-HTX7」はヘッドバンドにピアノ線を使ったという、しっかりした作りながら軽量のアウトドア向け密閉式ヘッドホン。装着感もよく、D-snapのようなデジタルオーディオプレーヤーとの相性は、非常によいように感じた。色は、モデスティブルー、プレピィベージュ、ビーンズグリーン、ブラック、ホワイトの5色。コードは2メートルと携帯用には長めだが、片出し式だし、取り回しに大きな苦労はないだろう。
再生について、いつも気になるギャップレス(曲の継ぎ目なし)再生について気にしながら試聴してみたが、今回試した限りでは、うれしいことに特に問題なくギャップレス再生ができた(デフォルトの、AAC 96kHz時)。メーカーでは保証していないようなので断言はできないのだが、3種類ほどCDを試して問題がなかったので、たぶん大丈夫だろう。
ノートパソコンの「Let's Note」に代表されるパナソニックの製品には、堅実な内容でしっかりした作り、という印象を持っていたが、この製品も同じ印象を持った。特別に目を引くような機能は見あたらないのだが、きちんと作ってあって、しっかり使える、という製品だ。まず、カード交換式に賛成できるか、また、デザインの好き嫌いはどうか、そして、ピットレートの上限に満足できるか、というあたりがこの製品を選択するポイントだと思う。なお、D-snap向けの音楽配信サイト「MOOCS(ムークス)」も始まっており、今後は携帯電話へ発展していく、というのがパナソニックの描く世界のようである。そちらもながめつつ、カード交換式のメリットを考えてみてほしい。
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