パルティオソフト(本社・福島県郡山市、菅野和裕社長)とアンカットテクノロジー(淀進一社長)は7月15日、ソフトウェアおよびコンテンツの使用許諾権管理と従量制課金を同時に実現する「Paltioソフト電池」の新サービスを、ゲームソフトメーカー、コンテンツ配信業者向けに開始した。
「ソフト電池」は、アプリケーションなどに組み込むことによって、一定期間無償でユーザーに試用させることができるプログラム。テスト版の配布と違って、製品版のフル機能をユーザーが試用できるのが特徴。無償稼働期間が終了して、ユーザーが引き続き活用したい場合には、「電池」を買い換えるようにオンラインなどで使用許諾権を購入すれば、さらに一定期間アプリケーションを活用できるようになる。
今回、この「電池」の代わりに、従量制料金のスクラッチカードを家電量販店やパソコン流通、書籍流通、コンビニなどを通じて販売することで、インターネットと既存流通を複合させた新たなビジネスモデルの提案と新サービスの提供を開始する。
ゲームソフトメーカーやコンテンツ配信業者は、インターネットからソフト電池化された複数の体験用ゲームソフトや体験用コンテンツを無償でエンドユーザーに提供し、無償試用期間の終了後は、ユーザーが店頭などでスクラッチカードを購入すれば継続的にソフトやコンテンツを楽しめる仕組みとなっている。
ゲームソフトメーカーは、ダウンロードサーバーのみの設備投資ですむため、シュリンクラップパッケージなどによる販売方法に比べ大幅なコスト削減につながり、旧作タイトルも含めた新たな販売方法を確立することができる。同時に販売店側にとってもインターネットの普及による中抜き販売からの脱却と、スペース在庫の問題も解決できる。
現在、「ソフト電池」は、大手IT企業を中心にソリューション製品用に販売され、すでに業種、業務系ソフトを中心に、ソフトベンダー約30社、100タイトルが導入している。今回の「ソフト電池」のスクラッチカードへの対応で、パソコン用ゲームソフト分野、コンシューマ用ソフト分野までサービス範囲を広げ、インターネットと既存流通による販売を複合させることが可能となった。
今年度は、大手ゲームソフトメーカー数社を対象に、家電量販店とのソフト電池スクラッチカード販売のタイアップを中心に営業活動を行う予定。また、年内には、家庭用パソコンをリモートでサポートするコールセンターの利用料金も、ソフト電池スクラッチカードとして全国のパソコンショップで販売する。
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