業界リーダーによるUNIXサーバ市場争奪戦

 米IDCが2月28日に発表した調査によれば、2002年第4四半期のUNIXサーバ市場は、Hewlett-Packard(HP)とIBMがトップに並んだという。UNIXサーバの重鎮であるSun Microsystemsが、首位の座を明け渡した。

 第4四半期のUNIXサーバ世界市場の売上高は50億ドルで、HPとIBMともに15億ドルの売り上げを創出し、それぞれ市場シェア30%を獲得した。Sunの売上高は14億ドルで、市場シェアは28%だった。しかし、通期ではSunがUNIXサーバ世界市場の1位を維持した。通期のサーバ世界市場の売上高は187億ドルで、Sunはそのうち60億ドルを占めた。

 サーバは24時間動作してデータ保存に対応したり、銀行口座、株式取引、製品在庫の追跡などのタスクを処理する強力なマシンだ。UNIXサーバは価格のバランスと性能で人気を集めており、サーバ市場で最大の割合を占める。これまで長らくSunが首位、HPが2位を維持し、IBMは2社の追い上げに注力してきた。

 IDCの調査結果は、2月初旬に発表された米Gartnerの統計と幾分異なる。Gartnerの調査によれば、第4四半期のUNIX世界市場ではSunとHPが肩を並べて首位につけている。ただし、通年ではSunが首位を維持し、IBMが次第に追い上げに勢いをつけているという点では、両調査の全体図は同じだといえよう。

 Sunは、「Gartnerの調査のほうが正確で、IDCの調査で同社が3位に転落したのは売上高の季節的な違いが要因だ」と主張している。

 「メーカーは伝統的に会計年度の第4四半期に最も好調な業績をあげる傾向がある。2002年第4四半期はIBMにとって会計年度の第4四半期に当たり、Sunにとっては第2四半期に当たる」(IDCのサーバアナリストのVernon Turner)

 サーバ市場は2年のあいだ、供給過多、景気後退、熾烈な競争、大幅な値下げで苦戦してきたが、以前のような季節的パターンが再び現れ始めている。

 ちなみに、2002年第4四半期のサーバ全体の売上高は123億ドルで前年同期から5.2%減少した。しかし、第3四半期と比べて15.2%成長しており、「これは、市場が安定に向かっている兆しかもしれない」(IDCのアナリストのJean Bozman)

この記事は海外CNET Networks発のニュースをCNET Japanが日本向けに編集したものです。

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