『男と女と浜辺とiPod Hi-Fi 〜ちょいモテオヤジ?のヨコシマコラム#3』 - (page 2)

ラリー・フランキーSakawa2006年04月27日 20時30分
Apple
内容: 東京では桜(はな)の季節もとっくに過ぎまして、黄金週間まで秒読みといった今日この頃、全国のオヤジさま方はいかがお過ごしでしょうか。

ピクニック A ゴーゴー!!

 ピクニックとなれば、まずは青々と芝生の広がる公園というのが定番。東京でいうと、砧公園などが真っ先に思い浮かぶところです。近年でこそ整備が進み、やや野趣が薄れてしまった感もあるこの公園は、戦後進駐軍(!)将校専用のゴルフコースだったところらしく(別に筆者自身が見たわけではありません、あしからず)、いまだに当時の面影を漂わせる起伏に富んだ地形に木立が並び、芝生が広がっています。

 その昔--長野県知事の田中氏がまだ現役の「ヤスオちゃん」としてアウディを転がしていたころ--には、この公園内にある、当時できたての世田谷美術館から、岡本の多摩川を見下ろす斜面立つ豪邸めぐり、そして「タマタカ」近辺でのお茶、というのがワンセットで、一部の大学生にとっての定番デートコースだったりしたこともありましたが(……遠いまなざし)。それはさておき、実際ここではフリスビーに興じる小さな子供と若い親やら、見るからに手のかかったワンコを散歩させるカップルやら、同じ芝生の上でも、艶女(アデージョ)にとって馴染み深いゴルフ場とは随分と違った光景が繰り広げられており、その新鮮さに和んでもらえる可能性高しです。

 ちなみに、砧公園に関して筆者が一番おすすめしたいのは、実は10月〜11月頃の雨上がりの早朝で、前夜の雨が朝日で靄(もや)となり木立を包み隠すさまはなかなかお目にかかれるものでもありませんが、夜遊びで寝たりないニキータちゃんを叩き起こしてでも散歩してみる価値はあるかと思います。

二人を待つ「白い砂浜」

 公園というパブリックな場所(冗長だね、まったく)では、もちろんそれほど大きな音は出せません(そういう形での「自己主張」は、たとえ「人目を忍ぶ仲」の二人でなくても、避けるのが「オトナのたしなみ」ね)。ですから、iPod Hi-Fiの真価を発揮させるには、ちと物足りないかも知れません。そういうときには、いっそのこと海まで出かけてしまいます。

 まわりを海に囲まれた日本のこと、全国津々浦々に皆さんの「フェバリットビーチ」があることと存じますが、筆者がこっそりとピクニックに出かけたいのは南伊豆。真夏ともなれば、海水浴客でごった返す有名なビーチも、この季節にはまだの〜んびりとしたもの。さらに多々戸浜や吉佐美大浜などの広々としたビーチは、ピークのシーズンでもサーファーと地元の人たちが専ら……という場所ですから、存分に「二人の世界」を展開できることと思います。

 そういうシチュエーションでの選曲となれば、やはり明るい「脱力系」が相応しいのはいうまでもありません。そこで、ここはひとつジョアン・ジルベルトのボサノバなんかをチョイスしてみてはどうでしょうか(もう少し早い季節--たとえば蓮華の花咲く頃に、三浦半島の突端のほうをドライブするのなら、ジェームス・テイラーあたりがベストでしょうし、またもっと熱い季節になれば、アイズレー・ブラザーズのバラード集などでネットリいくのが気分、かもしれません)。筆者の場合は、もう十数年前から、黄金週間になると決まって、ジョアン・ジルベルトのベスト集を聞いていたりします。その前には有名な「Getz/Gilberto」などをずっと聞いていたものでしたが、ある時Stan Getzのサックスが暑苦しく聞こえるようになってしまい、それからサックス抜きです。

CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)

-PR-企画特集

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]