【京都産業大学】尿に含まれる物質から、てんかんの目印となるバイオマーカーを発見 -- Scientific Reports誌に掲載

京都産業大学 2019年07月25日 20時05分
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京都産業大学生命科学部 加藤 啓子教授と藤田 明子研究員らのグループは、側頭葉てんかんモデルマウスを用いて、尿中揮発性有機化合物からてんかんのバイオマーカー(目印となる物質)を発見した。今回の研究成果により、てんかんをはじめとした精神神経疾患に対する尿を用いた非侵襲性検査システムの開発につながることが期待される。




 てんかんは、ヒトを含む哺乳類動物が罹患する慢性の神経精神疾患である。薬剤で発作を十分にコントロールできない場合、急な発作による事故の危険性が高まり、重篤な場合は突然死に至ることもある。特に子供や伴侶動物の発作を事前に知ることができれば、外出先での発作を未然に防ぐことができ、不慮の事故の予防につながる。

 本研究では、側頭葉てんかんモデルマウスの尿中揮発性有機化合物から、てんかんのバイオマーカーの発見に成功した。今回発見したバイオマーカーは、ヒトの尿、便、血液、唾液等において検出されていることや、てんかん発作が哺乳類全般にみられることから、ヒトや伴侶動物にも有効なバイオマーカーになる可能性を示唆している。また、発見したバイオマーカーである尿中の代謝産物には、腸内細菌の代謝産物を示唆する化合物も含まれていた。このことは、腸内細菌叢を含む、てんかん発作に関わる代謝ネットワークが存在することを示唆している。

 このマウスを使ったメカニズムの解明は、てんかんをはじめとする精神神経疾患の尿を用いた、非侵襲性検査システムの開発に繋がることが期待される。

 この研究成果は、2019年7月22日Scientific Reports誌に掲載された。

むすんで、うみだす。  上賀茂・神山 京都産業大学

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・生命医科学科 加藤 啓子 教授 マウス実験において「食事に含まれる油脂の種類が変わると、不安行動や恐怖記憶も変わる」ことを発見
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