VMware vSphereとの組み合わせでプライベート・クラウドを実現するHP BladeSystem Matrix

HP/VMwareで実現する統合運用管理

ヴイエムウェア株式会社 プロダクトマーケティングマネージャ 各務茂雄氏 ヴイエムウェア株式会社
プロダクトマーケティングマネージャ
各務茂雄氏

 ヴイエムウェア プロダクトマーケティングマネージャの各務茂雄氏は、「仮想化ソフトウェアとしてVMware vSphere 4が選ばれる理由は、ユーザーが大事に考えている“信頼性”“堅牢性”に的確に応えることができているため」だと分析している。その上で、「高いレベルの信頼性/堅牢性はソフトウェア単独で実現できるものではなく、信頼性の高いハードウェア・プラットフォームとの組み合わせが重要」(各務氏)だという。

 また、仮想化技術の導入で具体的な成果を挙げるには、「初期コスト」「運用コスト」の両方を下げることが重要だ。初期コストの低減は、仮想サーバーを高集積度に実現できる高性能、高信頼、高効率なハードウェア・プラットフォームを選択することで実現できる。ここで、HP BladeSystem Matrixとの組み合わせが意味を持つ。

 さらに、運用コスト軽減のためには、運用管理の自動化を推進することがポイントとなる。この分野でのVMwareの取り組みは、運用管理ツールであるVMware vCenter Serverの機能拡張に加え、他社製運用管理ツールとの連携を可能にする各種APIやSDKの公開という形で行なわれている。HP BladeSystem Matrixでは、運用管理のためのソフトウェア・コンポーネントとして「HP Insightソフトウェア」が同梱されており、VMware社が公開するAPIを利用してvCenter Serverと密接に統合されている。

VMwareの管理ツールとの統合 VMwareの管理ツールとの統合(クリックで拡大画像表示

 たとえば、HP Insight Dynamicsでは「ある仮想サーバーの負荷が高まってきた場合に、同じ物理サーバー上で稼働する他の仮想サーバーを別の物理サーバー上にいったんオフロードし、余裕となったリソースを負荷が高まった仮想サーバーに動的に追加することで対応する」という高度なチューニングを自動化することもできるという。こうした処理が可能になるのは、「VMware社が公開しているvCenter APIをHPが高度に使いこなしているからこそ」(各務氏)だという。

 VMwareでは、「複数の物理マシンを結合して1つの巨大なコンピュータ(Giant Computer)として組み上げ、メインフレームやUNIX以上のコンピュータをx86ベースで実現する」ことを目指している。ここで重要なのは、複数の物理マシンで構成されたGiant Computerを、「物理マシン×台数」というビューで管理するのではなく、仮想的な単一のコンピューティングリソースプールとして扱うより高水準な運用管理ツールだ。VMwareが提供する運用管理ツールであるvCenter Serverや、高度な自動化を実現するためのDRS(Distributed Resource Scheduler)といった技術と、Insightソフトウェアの組み合わせでこの目的が達成される。Insightソフトウェアの中のInsight Orchestration機能では、仮想サーバー、物理サーバー、仮想ストレージ、物理ストレージ、ネットワークの5つのアイコンをマウス操作で繋ぎ合わせることでシステムのひな形を作り、これをサービスカタログとして公開、自動的に適切なシステム環境をプロビジョニングする機能なども備わる。IT部門が毎回手作業で行なうのではなく、エンドユーザーのセルフサービスで必要なITインフラを必要なときに必要なだけ切り出せる環境が自動化されているわけだ。用途によっては仮想サーバーではなく物理サーバーを使いたい場合もあるが、ブレードサーバーに対してサーバーイメージをプロビジョニングするためのソフトウェアも標準で含まれており、vCenter Serverの管理対象外である物理サーバーの運用管理も、Insightソフトウェアによって統合的に運用できるようになっている。

進化するHPハードウェア・プライベート・クラウドの実現

日本ヒューレット・パッカード 製品マーケティング本部 木村剛氏 日本ヒューレット・パッカード
製品マーケティング本部
木村剛氏

 日本ヒューレット・パッカード 製品マーケティング本部の木村剛氏は、「これまでのITの発展史を振り返ると、メインフレームによる中央集権型のシステムからダウンサイジングが進み、分散型システムに発展した。しかし、分散型システムといっても、いろいろなアプリケーションに合わせた“一軒家”を建て続けてきていたのがこれまでのシステム構築であり、さまざまな弊害も生まれた」と分析している。こうしたシステムでは、「全体を通して利用効率が高く、柔軟にリソース配分ができるようなシステム環境は構築できなかった」(木村氏)のである。

 現在では仮想化技術が成熟し、サーバーのリソースを複数のアプリケーションやOS実行環境に自由に割り振ることが可能になっている。「サーバーやストレージ、ネットワーク機器といったハードウェア・プラットフォームと仮想化技術を組み合わせることで、コンピューティング・リソースをプール化し、効率的に分割して使えるようになった」(木村氏)のだ。こうした共有化されたコンピューティング・リソースを別の言葉で言い換えれば、まさに「プライベート・クラウド環境」である。何か特別な環境に切り替えるという発想ではなく、既存のITインフラの問題点を解決し、素直に発展させた延長上にプライベート・クラウドを位置づけることもできるだろう。

日本ヒューレット・パッカード インフラストラクチャーソフトウエア・ブレード事業本部 尾?亨氏 日本ヒューレット・パッカード
インフラストラクチャーソフトウエア・ブレード事業本部
尾?亨氏

 このとき、組み合わせる要素製品には幅広い選択肢があるが、HPとVMwareは、それぞれ最先端のテクノロジーに基づくナンバーワンの製品を持っており、組み合わせの実績も既に豊富にある。既に優位性が実証済み環境であることが、HP BladeSystem Matrixの優位性だと言える。HP BladeSystem Matrixは昨年夏の出荷開始以来、既に国内でも数十システムが稼働を開始しているが、「そのほぼすべてはVMware vSphereとの組み合わせ」(尾?氏)だという。このユーザーの選択が、プライベート・クラウド実現のためのプラットフォームとしてどのような組み合わせが最適かを物語っている。

 なお、HPでは「現在のコンピュータのリソースは、1つのOS、1つのアプリケーションでは使い切れないくらいに格段に能力が向上していて、1つのOSを動かしているだけではせっかく買ったサーバーを使いきれない。それほど、今のハードウェアのパフォーマンスは上がっている」(木村氏)という。つまり、どんなワークロードを実行したとしてもブレードサーバー1台で不足することはまずないわけだ。とはいえ、さらなる性能向上の計画も既に明らかになっている。次世代のブレードサーバーでは、10Uのエンクロージャ内にプロセッサ・コアを384個集約できるようになる計画だ。また、FCoEのサポートも計画されており、FC-SANとEthernetを10Gbpsポートに集約できる。HP BladeSystem Matrixはまだまだ進化を続けており、既にエンクロージャ1台がそのままプライベート・クラウド環境と呼べるほどのレベルに到達しつつある。

 既存のITインフラの複雑さや柔軟性の欠如に悩まされているのであれば、高効率で柔軟なITインフラをパッケージ化したHP BladeSystem MatrixとVMware vSphere 4による仮想化の組み合わせは、真っ先に検討すべき有力なソリューションだと言えるだろう。

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