IP電話をスマホアプリに実装できる「050 VoIP SDK」、NTT Comが提供開始--広がる利用アイデア
- 詳しく解説!IP電話機能がアプリへ簡単に実装できる
「050 VoIP SDK」 - ITビジネスアナリストが解説!050 VoIP SDKを自在に使って、
スマホアプリで「今までにない」新規ビジネスを立ち上げよう!
IP電話機能がアプリへ簡単に実装できる「050 VoIP SDK」
「050 VoIP SDK」は、スマートフォンやタブレットのアプリケーションにNTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)のIP電話機能を簡単に組み込むことができるサービスで、iOSとAndroidに対応している。いま多くの企業がアプリを利用したビジネス展開を行っているが、アプリに直接「通話」機能を搭載できれば、斬新なサービスを創出したり、既存のアプリも大きな拡張が可能だろう。
今までこうしたアイデアを持っていた企業があっても、自前でIP電話機能を開発・実装するのは困難で非現実的だった。しかしNTT ComからSDKが提供されるとなれば話は別だ。もちろん開発したアプリは独自のブランド名でサービス提供できる。早速以下、サービスの特長を4項目に分けて紹介していきたい。なお記事公開時点で対応OSのバージョンは、iOS 7.0以降(iOS 8.0.2対応済み)、Androidは4.1以降だ。
(1)すでに用意されたライブラリを利用するだけで、発着信機能が実装できる
冒頭で真っ先に触れたが、ここが本サービスの肝所だ。
IP電話サービスを独自に構築しようとすれば、複雑なプログラムをゼロから開発する必要がある。しかも、音声通話は同じOSでも次々とリリースされる端末の機種ごとに通話品質を最適化することが必要である。「050 VoIP SDK」では、これまで「050 plus」や「050 plus for Biz」を提供する中で蓄積されたノウハウがそのまま享受できる。たとえば発着信機能では、スマートフォンの機種ごとに最適化された通話品質コントロール技術を実現している。
(2)NTT ComのIP電話ネットワークを使うので、無料通話先が非常に多い
まず、この「050 VoIP SDK」を活用したアプリ同士は無料で通話可能だ。また「050 plus」などNTT ComのIP電話サービスとも無料で通話が可能となる。これだけでも、たとえば音声による「問い合わせ機能」の実装など、無料のメリットを活かした展開が多数想定できるはずだ。複数のサービス名(050 plus、050 plus for Biz、OCN ドットフォン、Arcstar IP Voiceほか多数)の300万以上の050番号が無料通話先となる。
スマートフォン向けの無料通話アプリは複数あるのが現状だが、無料の対象が、事前に「友達」になっているユーザー間に限られるなど、一定の制限がつくものが多い。これに対し、既に広く利用されている300万以上の番号にダイレクトにつながり、しかも無料というのが大きな強みだ。
(3)独自の050番号が付与される
アプリから発信する際、独自の050番号を相手に通知することができる。
携帯電話の本来の番号とは別の電話番号を持てるため、企業がBYODを進める際にも有効な使い方ができるはずだ。
(4)安定した通話を提供する、NTT Comの技術とインフラ
通話アプリに対し求められる最重要な要素は、やはり通話の品質・安定性だ。
ここにおいても、NTT Comの音声エンジン技術や高品質なIP電話サービスを使える安心感は非常に大きい。
通話品質においてはNTT研究所の研究成果がフィードバックされており、エコー・ノイズの低減技術などで、「使える」通話機能をアプリ内できちんと提供できるのだ。
BtoBやBtoCなど幅広いビジネスでの利用を想定
「050 VoIP SDK」を使ったビジネスモデルの詳細なアイデアについては、後日公開のITビジネスアナリスト大元氏によるレポートで詳細にお伝えする。
まず利用条件だが、最低契約期間として1年間。契約者の住所が日本国内にあること。この2点が条件となる。サービスオーダーには24時間365日稼動のお客様向けWebサイトを用いており、予約番号の申し込みからIP電話番号の選択、付加機能の申込・設定・解約までを行うことが可能だ。通話明細閲覧に関しては「Web明細システム」を採用。こちらはアプリ提供企業だけでなく、エンドユーザーが通話明細を直接見られる仕組みも利用できる。開発/保守運用サポートはNTT Comのサポート窓口を利用することになる。
エンドユーザーへ販売する場合は電気通信事業者としての登録または届出が必要となるが、これは「簡単な書類のみで届出が行えるため、大きなハードルにはならない(NTT Com担当者)」とのことだ。
東京都内で開催された説明会の模様。質疑応答では積極的に質問する姿が目立った。
なお同社では「050 VoIP SDK」に関する説明会を9月11日に開催したが、ここには多数の参加者が訪れ、サービスの利用を意欲的に検討する企業が多いことを伺わせた。参加者へのアンケート結果では「無料通話先が多い」「開発にかかる期間やコストなどを削減できる」といった部分に注目が集まったという。IP電話と連携したアプリが手軽に開発できる「050 VoIP SDK」は、今後のIP電話活用やアプリ開発を大きく変える可能性がある。
また、今後、NTT Comでは本サービスのトライアル提供も行う予定だ。
提供されるのは、050 VoIP SDK、050番号、ID・パスワードなど。これにより、アプリへのライブラリ組み込み、各種サービス機能の利用を試すことができる。組み込みは「サンプルコードを張り付けるだけで容易に可能(NTT Com)」という。申込の詳細は、下記の公式サイトへのリンクより、ご確認いただきたい。
[PR]企画・制作 朝日インタラクティブ株式会社 営業部 掲載内容有効期限:2015年1月28日