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創業100年の老舗に学ぶAI活用の極意 リアル店舗の経営をコグニティブで科学する ~伊勢の老舗店「ゑびや」の挑戦~

歴史は古いが使うITは最先端。その効果で、従業員数はそのままに、収益だけを急拡大させている──。そんな飲食・小売の会社が三重県伊勢市にある。社名は、ゑびや。伊勢の観光客をターゲットに、地元の特産品やオリジナル商品を扱う商店と伊勢の新鮮な食を供する和食レストランなどを営む創業100年の老舗だ。同社では今、Azureの人工知能(AI)サービス「Cognitive Services」を用いたアロバの画像解析サービスによって、リアル店舗の販促施策に驚きの変革を巻き起こしつつあるという。伊勢の老舗に一体何が起きているのか。全容に迫る。

“脱”肌感覚の店舗経営を目指して


小田島 春樹氏
有限会社ゑびや
代表取締役

 「私たちが運営するような飲食・小売のリアル店舗では、人の肌感覚によって、物事のすべてを判断しようとする傾向が強くあります。そのやり方を一変させ、データを根拠に物事のすべてを精緻に判断できるようにしたい。そう考えたのが、AIを使った画像解析の採用に至った大元のきっかけです」──。

 こう語るのは、ゑびや代表取締役の小田島 春樹氏だ。

 ゑびやは、三重県伊勢市に居を構える創業100年の老舗だ。商店(土産物店)や和食レストラン・屋台などの商業施設を運営する一方で、社内にデザイナーを擁し、商品の企画・開発にも力を注いでいる。会社の陣容は、正社員・パート/アルバイト合わせて約40名(2017年9月時点)。規模的には、いわゆる中小の飲食・小売企業に属す。

 小田島氏が言うように、こうした中小規模の飲食・小売店舗では、経験などに基づく属人的な肌感覚、つまりは「勘」によって重要な意思決定が下されることがきわめて多い。例えば、「この広告を打てば、これくらいの集客は見込めるだろう」「明日は、休日なのでこれくらいの集客が見込め、この商品がこれくらいは売れるはず」といった具合に、経営判断の大半が肌感覚で下されているわけだ。

 「一方で、ECサイトでは、ある販促ページをどれだけの人が見て、見た人の何人がその内容にフックし、実際の購買に至ったかのコンバージョンレートが可視化され、その数値を根拠に施策を精緻化させるPDCAサイクルを回しています。それと同じようなことがリアル店舗でもどうにか実現できないかと、かねてから考えていたのです」と小田島氏は語り、こうも続ける。

 「ご存知のように、日本のサービス産業は人手不足が深刻化していて、当社のような地方の、しかも中小の飲食・小売企業が必要な労働力を確保するのが本当に難しくなっています。となれば、より少ない人数で、より大きな成果を上げられるようにしなければなりません。つまり、販促施策や商品開発・企画の精度を可能な限り高めて、失敗や無駄をなくし、徹底的な効率化を図ることが大切なわけです。そのためには、肌感覚に頼るのではなく、データを根拠に、物事のすべてを科学的に回していくことが必須です」と、小田島氏は説く。

 コンビニエンスストアをはじめとする大手小売や飲食チェーンでは、POS端末などから収集したデータを分析し、新商品開発やマーケティング施策の精緻化に役立てる試みが行われている。その点で、リアル店舗の経営を、データを起点にした、より科学的なものに転換しようとする発想自体は決して目新しいものではない。ただし、ゑびやで驚くべきは、その実行力と取り組みの斬新さだ。

提供:日本マイクロソフト株式会社
[PR]企画・制作 朝日インタラクティブ株式会社 営業部  掲載内容有効期限:2018年6月30日