製品情報

MBR0501A

モバイル放送

MBR0501A

【主なスペック】
【発売日】
2007年05月
【メーカーサイト】
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ユーザーレビュー

2007年08月30日 04時42分
USENで聴けなくなった某チャンネルが聴けるということで、衝動的に購入・加入しました。8月末のファームウェア更新後のレビューとなります。

●外見

l'agendaと同じくらいのサイズで、縦に持つと角張ったごついPDAという感触です(普通は縦には持ちませんが)。
ワイシャツのポケットに入れておくには少々厳しいかもしれません。

画面の右には各種キーが並んでいます。キーが平面的なのでやや押しにくいです。

背面には付属の着脱式アンテナを取り付ける端子が2個所にあります。アンテナを取り付けると感度が向上しますが、かばんに入れるときなどは邪魔です。外れやすいのも気になるところです。
このアンテナはモバHO!受信用ですが、これとは別にワンセグ受信用のロッドアンテナが内蔵されています。

●受信状況

受信状況は環境によって大きく異なるようですので、あくまでも当方の状況ということでご了承ください。

都内の自宅マンション、オフィス、都心の路上では付属アンテナをつければほぼ問題なく受信可能です。自宅室内ではアンテナなしでもそこそこ入ります。体感的にはワンセグと遜色なく、衛星放送であることを考えると驚異的ともいえます。
屋内での受信には別売の外部アンテナつきクレードルで窓際に設置することが推奨されていますが、当方では必要なさそうです。

一方で、見通しのよい窓際や屋外でも受信しにくいケースもあるようですので、衛星波よりもむしろギャップフィラー(再送信装置)の設置状況が大きく影響する
ように思います。

また、アンテナをつけてJR山手線一周と総武線秋葉原〜代々木間の受信状況をみてみましたが、駅や区間によって、比較的良好な場合もあれば、かなりぶつぶつ切れる場合もあり、なかなか一筋縄ではいかないようです。

なお、当然ながら地下鉄・地下街・トンネルなどでは受信できません。

ワンセグについては、電波状況のよいところであれば、ロッドアンテナをしまったままでもおおむね問題なく受信可能です。

●画質・音質

画質については、動きが少ないシーンではなかなかよいのですが、動きが大きいシーンになると、ビットレートが足りないのか、モザイク状のブロックノイズが派手に目立ったり、色のディティールが欠落してのっぺりした映像になったりします。
また、動きの少ないシーンでも、グラデーションの階調が粗く縞状に表示されることがあります(地上デジタルやBSデジタルなどでもまま見かけますが)。

なお、モバHO!の4:3の映像は本機のLCDいっぱいに表示されますが、ワンセグは16:9が基本なので、4:3の映像はいわゆる額縁になってしまいます。したがって、本機ではワンセグよりモバHO!の映像のほうが見栄えがするといえるでしょう。

音質についてはこだわらない方なのでなんともいえませんが、個人的にはとくに問題は感じられません。

●録画・録音

モバHO!をSDカードに録画・録音(以下、記録と総称)することができます(ワンセグの録画はできません)。本体にはメモリは内蔵していないので、SDカードを挿さないと記録はできません。

2GBまでのSDカードに対応しています。もちろんminiSDやmicroSDもアダプタで使用可能です。接触不良で認識されないことがたまにあるので、奥までしっかりと挿し、記録番組一覧などで確認するとよいでしょう。

SDはSanDisk製が推奨されていますが、当方ではPQIの安物miniSDで特に問題は起きていません。ただし、このminiSD付属のアダプタはライトプロテクトスイッチがゆるく、アダプタをSDスロットに入れるとスイッチが押されてライトプロテクトがかかってしまって使い物にならず、結局別のアダプタを使うことになりました。

記録の方法は、リアルタイム記録、EPG(番組ガイド)からのタイマー予約、手動でのタイマー予約と一通り用意されています。予約は最大8件です。
また、EPGからの予約でもあとから自由に変更できたり、「記録のみ(映像・音声出力オフ)」「視聴のみ」「記録+視聴」を選べたり、記録中に映像・音声出力をオン・オフできたり、SDカードのホットスワップに対応していたりと、自由度が高く、よくできています。
なお、手動予約の場合、予約一覧では番組名が空欄になりますが、記録したものには番組名がつきます。

記録中は音量調節と映像・音声出力オン・オフぐらいしか操作できません。

再生中は方向キー右または左の長押しで早送りモードまたは巻き戻しモードになります。ただ、速度は一定で、しかも決定キーで再生に戻る際にタイミングが正確にコントロールできず、使い勝手はあまりよくありません。
なお、音楽系チャンネルでは、曲ごとに自動でインデクスがつき、再生中に曲単位で頭出しができます。

何度かタイマー予約してみましたが、特に失敗などはなく安定しています。電源オフ状態でタイマー予約を実行するには、ACアダプタが必要です。

注意点として、記録したものは同一の端末でしか再生できません。もちろんPCなどでの再生手段も用意されていません。ただし、SDに記録されたファイルをPCのHDDにバックアップしておき、同じまたは別のSDに書き戻して本機で再生することはできましたので、録りためる場合でもSDを買い足す必要はなさそうです。

記録できる番組は最大99件です。データ量は、映像番組の場合30分で約92MB、音声番組の場合30分で約15.5MBとなります。

●データ放送

映像・音声チャンネルのほかにデータ放送サービスがあり、いろいろなコンテンツが配信されています。映像・音声チャンネルの音声をBGMとして流したまま操作することができます。

方向キー左と右で動作が対称でないなど、キーの割り当てが直感的でない部分があり、操作性にやや難があります。

●その他

起動が長いです。電源オン後、映像・音声が出るまでに25〜30秒くらいかかります。

キー割り当てやレスポンスなどUIに全体的に改善の余地があるように感じます。

音量調節にミュートがなく、すばやく音を消したいときに困ります。

付属のAVケーブルにより、映像・音声を外部機器に出力することができます。映像はコピーワンスになります(音声チャンネル・データ放送でも)。
なお、出力先を外部AV端子に設定した際、マニュアルによればAVケーブル接続に連動して切り替わるはずですが、実際には即座に切り替わってしまい、電源を入れなおすかTVなどを接続しないと元に戻すことが困難なので要注意です。

一般のデジタル放送と同様、EPGの取得に少々時間がかかります。特に、当日の数時間先の番組よりも、翌日の早朝の番組のほうがなぜか先に取得されるようで、一見すると今日の番組がごっそり欠落しているように見え、戸惑います。

ワンセグのチャンネル設定は、電波をスキャンするか地域を選ぶかという一般的なものですが、全チャンネルを登録するだけでなく、あとからチャンネル単位で追加・削除することができるので、たとえば東京MXテレビとテレビ神奈川を同時にカバーするチャンネル設定をスキャンせずに簡単に作ることができます。この柔軟性は他のワンセグ機器にも見習ってほしいものです。

LCD保護シートは70〜88mm×53〜63mmの範囲で適当に見繕うとよいでしょう。私はGENIO e550G用のもの(82mm×62mm)を貼っています。

モバHO!を解約するとワンセグは視聴できなくなります。

●まとめ

コンパクトな筐体に多くの機能と高い操作性が詰め込まれており、いくつか不満な点もあるものの、全体としてはとてもよくできた端末といえます。U:MOのようにAVプレイヤーとしても使えれば最強なのですが、さすがにそこまで望むのは酷でしょうか。

このくらいよくできた端末が出れば、残る課題はサービス面ということになります。柔軟性に乏しいパック構成(料金プラン)の改善や、ギャップフィラーの充実が重要でしょう。

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