製品情報

コンパック

Evo Notebook N400C

【主なスペック】
【発売日】
2001年11月
【メーカーサイト】
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ユーザーレビュー

2002年12月19日 00時00分
 アキバのお店で約10万円で買ってきた特売品です。Compaq のウェブサイトには載っていない大口顧客向けのカスタム仕様モデル(型番470022-671)だそうで、一般仕様モデルとは異なりスティック型のポインティングデバイスを搭載しています。これが私の背中をボンと押してくれちゃいました。

○長所
・サイズ相応にパワフル
 CPU はモバイル PentiumIII の 850MHz、チップセットに 440ZX-M を採用するためメモリは2スロットで最大 512MB、ビデオチップは 8M SDRAM 一体型の RAGE Mobility-M1 と、3D さえ使わなければかなり頑張れる組み合わせ。現在標準 128MB のメモリに 256MB を追加して計 384MB で使用中ですが、もたつき感はほとんどありません。また RAGE Mobility-M1 は 1600x1200 という高解像度の外部出力でもちゃんとフルカラー表示が可能です。

・快適な入力環境
 初めに書いたように EasyPoint IV というスティック型のポインティングデバイスを搭載しており、キーボードから手を離さずにマウス操作が出来ます。IBM の TrackPoint とほぼ同じ物だとは思うんですが、専用ドライバが用意されてない上に IBM ドライバでは動作しないため、Microsoft の標準ドライバで動作しています。これだと折角のセンターボタンが全く有効に働かないので、TrackScroll というフリーソフトでスクロール機能を割り当てました。キーボードは筐体ギリギリまで使ってピッチを確保してあり、全体的に均等キーピッチで打ちやすいキーボードです。ただ最下段だけは一部キーがかなり窮屈で、右 Alt や右 Ctrl を削ってでもピッチを確保してほしかったです。またカーソルキーは一段下がった独立式で使いやすいです。

・今時珍しいレガシーフル
 通常の USB や PC カードスロット、VGA 出力などに加えてパラレルポートとシリアルポートも装備しており、古い周辺機器類を使っている人には重宝します。特に B5 以下のサブノートでは削られることの多い部分なので、センチネルが必要な人や古いプリンタを使っている人には代えがたい魅力でしょう。USB は左右に1つずつ装備されていて使いやすいです。通信系では LAN(Intel)やモデム(Lucent)に加えて IrDA ポートも内蔵。また VGA 出力に加えてコンポジットのビデオ出力まで装備するので、出先でのプレゼンテーションに良いかもしれません。このビデオ出力は BIOS から NTSC と PAL を切り替えられるようになっています。

・明るい液晶
 最大輝度まで上げると眩しい位の明るさになり、動画鑑賞時に暗部が潰れるといったことも少ないでしょう。表面は一般的なつや消し処理がしてありますが、個人的に AMiTY CN の光沢処理された液晶に慣れているため、保護も兼ねて光沢つきの保護フィルムを貼りました。AMiTY CN の液晶も当時としてはかなり綺麗でしたが、比べてみると白の白さが全然違って N400c のほうが遥かに綺麗です。視野角は結構広いんですが、やはり角度が変わると色は変わってしまいます。幸いドット抜けは発見出来ず、この点は大満足です。

・3年保証
 PC 本体では珍しい、標準での3年保証が付いてきます。保証期間が3年もあれば製品寿命までしっかり働いてくれることでしょう。一般的に販売されたタッチパッドモデルは1年保証のようですので、これだけでもスティックモデルを選ぶ理由になるかもしれません。

・格好良い(笑)
 黒がベースのボディに一部アクセントとしてシルバーが使われており、渋過ぎず派手過ぎず良い感じです。また液晶背面が左右非対称のデザインになっているマシンはかなり珍しいのではないでしょうか。全体的には非常に直線的で格好良いデザインです。ただマウスボタンの水色だけはまだ馴染めませんが…。ちなみにオプションのセカンダリバッテリを取り付けると DEC の HiNote Ultra のようなスタイルになります。似てるのも当然といえば当然ですけど。

●短所
・コネクタが剥き出し
 全てのコネクタが剥き出しで、かつ PC カードスロットはダミーカード式。全てのコネクタにカバーが付いていた AMiTY CN とは正反対です。持ち運ぶノートだからこそコネクタは保護しておきたいのですが…。とりあえず USB・パラレル・VGA には市販の保護キャップを付けました。シリアルは筐体スペースギリギリに収めている関係でキャップが付きませんでした。また LAN とモデムのジャックにもカバーを付けたいのですが、LAN のコネクタカバーは出っ張りが非常に大きいものしか見つからず、モデムに至ってはカバーそのものが見つかりませんでした。

・ファン付き
 PentiumIII 850MHz を収めているんで仕方ないのですが、やはり負荷がかかるとファンがうるさくなります。また吸気口が底面にあるため、布団などの柔らかいものの上では使用しないほうがいいでしょう。あと出来ればファンは筐体奥に設置して欲しかったところです。

・分解は大変
 2本目のメモリスロットと HDD は交換するために分解する必要があるんですが、ネジを外すのに先が細長いドライバーが必要だったり、パームレスト部分を取り外すのにツメが硬くてコツが必要だったりと大変です。また HDD には固定用の金具が取り付けられており、この金具が六角式の特殊なネジを使っているため、自力での HDD 交換には機材を揃える必要があります。Compaq が扱う純正の HDD は最初から金具が装着されているようです。

◇その他
・外部ブートデバイス
 一般的には専用のモバイル拡張ユニットに装備した FDD や CD-ROM から起動するようになっていますが、このユニットだけで25,000円とかなり高価なので導入を見送りました(さらに別途 FDD や CD-ROM の購入が必要です)。折角特価で買ったのに周辺機器にあまりコストをかけては意味が無いですし。BIOS をアップデートすると USB の FDD や CD-ROM からでもブート出来るようになるらしく、TEAC の 2x FDD との組み合わせで試したところ無事起動に成功しました。

・Windows2000 の導入
 初期導入 OS が Windows98SE だったため、真っ先に Windows2000 へ OS の入れ替えを行いました。拡張ユニット無しで OS を入れ替えるために、
(1)ツールを使って HDD の領域を分割
(2)新たに設けた D ドライブに Win2k CD-ROM の I386 フォルダをコピー
(3)Win98 の起動ディスクを作成
(4)USB-FDD から Win98 起動ディスクを CD-ROM サポート無しで立ち上げ
(5)D ドライブの I386 フォルダに移動して winnt.exe を起動
という手順を取りました。(2)で CD-ROM ドライブが必要になりますが、このマシンを1台目として購入する人は稀でしょうからネットワーク経由でコピーするといいと思います。またあらかじめ Compaq のサイトから Win2k 用のドライバをダウンロードして D ドライブに入れておきましょう。あと Win98 の SYSTEM フォルダから OEMINFO.INI と OEMLOGO.BMP を抜き出して Win2k の SYSTEM フォルダにコピーすれば、システムのプロパティにちゃんと Compaq のロゴが表示されるようになります。

・AC アダプタ
 付属の AC アダプタはかなりコンパクトですが、AC アダプタからコンセントまでを繋ぐケーブルが独自の3芯タイプの極太ケーブルとなっており、これを持ち歩くのは実用的じゃありません。幸い AC アダプタとコンセントを直結できる小さなアダプタが添付されているので、持ち運びの際はこちらを使うといいでしょう。

 まだ購入して2週間程度なんですが、全体的にはかなり満足しています。特に各採用パーツが実績あるもので固められているのがいいですね。USB が2.0に対応していなかったり IEEE1394 のポートが無かったりと、現在店頭に並んでいる機種と比べると多少見劣りするかもしれませんが、今のところその手のデバイスの仕様予定が無いので個人的には問題無しです。後継機の N410c では USB 2.0対応がされているのですが、こちらは全機種パッド型のポインティングデバイスのようで非常に残念です。

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