2002年05月12日 00時00分
SKNETのソフトウェアキャプチャカードです。
一般的な製品では、キャプチャチップとしてConextant社製
Fusion878を搭載した製品が一般的ですが、この製品では
フィリップス製SAA7134を搭載しています。
9bit A/Dコンバータを搭載しているため、Fusion878に比べ
より精密なコンバートが可能です。
<画質>
精密なコンバート能力に加え、チューナにもノイズ対策を
行っているためTVもビデオ入力も高画質でした。
さらにプログレッシブフィルタを有効にすると、プレビュー
のみですがコーミングノイズも解消できてさらに画質が
よくなっています。
<キャプチャ能力>
一般的なソフトウェアエンコーダ搭載キャプチャでは
320x240ピクセルが限界ですが、Monster TVでは、
Pentium4やAthlonXP以降のCPUに限定されますが、
720x480ピクセルの動画もキャプチャできます。
さらに高速なCPUパワーを利用して、MPEG-2エンコード時の
精度を高め、より高画質な動画を手に入れることができます。
ただしキャプチャされた動画は30fpsのノンインタレースの
ため、DVDに焼いてTVで見るとTV番組画像がフィルム映像風に
見えます。
<タイムシフト>
付属のキャプチャソフトでは録画のほかタイムシフト再生にも
対応しています。タイムシフト用に使用できるディスク容量は
最大4GBで、画質設定により2〜6時間まで蓄積可能です。
<録画設定>
VideoCD,SVCD,DVD固定の設定のほか、MPEG-2の設定として
データレートは4,6,8Mbps、各CBR/VBR対応、画質レベルとして
通常、Ultra、HQ Ultraの3種類が選択できます。
特に画質レベルは、CPU性能によって対応度が異なり、最高
レベルではPentium4 2GHz以上が必要になります。
もともと720x480ピクセルをキャプチャできるからこそ、
力技を通用させることができるとも言えます。
ちなみに私のマシンはAthlonXP 1800+ですが、最高レベルでは
コマ落ちがちらほら見つかりました。
<相性>
公式サイトのほか、各種レビューサイトでも相性問題が多く
報告されています。購入する前に動作確認報告をチェックする
必要があります。また、本格使用の前に最低限のシステム構成で
動作確認したほうがよいでしょう。
私の場合、内蔵サウンドチップとSoundBlaster双方を有効に
したところ、音声入力設定が固定されない不具合を発見し、
オンボードサウンドを無効にして回避しました。
<まとめ>
ロープロファイルに対応した小型カードでありながら、限界
近くまでチューニングされた製品といえ、一言で言えば、
F-1マシンのようなキャプチャといえます。
用途としては、PCだけで利用するのであれば十分使える
カードですがDVDに焼いてTVで見るには不向き、ハードウェア
キャプチャのほうが適しているでしょう。