突発的な出来事によってプロジェクトの完成が遅れたり、休み返上で働いてなんとかギリギリで納品したという経験は誰でも一度くらいはあるだろう。そして、そういう状況に陥る度に「なぜもっと早く気が付かなかったんだ」と後悔しながらも、この経験を次回に生かす術が分からないので、同じ過ちを繰り返してしまう。
そんな仕事の現場に役立つ4つのツールを勧めているのが本書だ。一級建築士である著者が、建築の現場で使用されている「ガントチャート」「クリティカルパス」「目標管理透視図」「敷地図」を、建築以外の分野でも使いやすいよう一般化し、実例と共に詳しく解説している。
ガントチャートやクリティカルパスは、IT分野のプロジェクト管理にも使われているので、なじみのある人も多いだろうが、プロジェクト全体を俯瞰するガントチャートから、個人の仕事にまで細分化したガントチャートまで、このように詳しくガントチャートの書き方、使い方に言及した本は珍しい。また、目標管理透視図や敷地図といった、視覚的にプロジェクトや個人の立ち位置を見やすくする手法は、チームやグループ全体で取り入れると成果がありそうだ。
ガントチャートを書いてみたものの、いまひとつ実際の仕事に生かし切れていない、どこを調整したらいいのか分からないという悩みを持つ人には、読んだその日から大いに参考になるだろう。
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