デジタルで実現した圧倒的な静寂 世界初、デジタルノイズキャンセリング対応のインナーイヤーヘッドホン
ノイズキャンセリングもデジタル化すれば、さらに性能がアップする!? ソニーから登場した世界初のインナーイヤーではデジタルノイズキャンセリングヘッドホンは、ノイズをデジタル処理することで、98.4%※という圧倒的なノイズ低減を可能にした。現代最高峰のインナーイヤー型のノイズキャンセリングヘッドホンの実力に迫る! デジタルノイズキャンセリングヘッドホン ソニー『MDR-NC300D』 3万975円
外部の騒音をデジタル化することで、より正確にノイズをキャンセリングできる、デジタルノイズキャンセリングヘッドホン。今回紹介するのは、インナーイヤー型のデジタルノイズキャンセリングヘッドホンとしては世界初となる、ソニーの『MDR-NC300D』だ。
持ち運びに便利なコンパクトなインナーイヤー型でも、なんとノイズ低減率は98.4%※! これまでのノイズキャンセリングヘッドホンとは、次元の異なるノイズ低減効果を実現したという。いつでもどこでも、最適なノイズキャンセリング効果で、音楽をクリアな音でキャンセルが楽しめる、究極のノイズキャンセリングヘッドホンをさっそく体験していこう。
電車の中がオーディオルーム
まず、最初に体験したのは、もっとも頻繁に使われると思われる電車の中。ヘッドホンを耳に挿し、ノイズキャンセリング機能のパワーボタンスイッチをオンにすると、パッと別の空間に紛れこんでしまったような気になる。電車の走る音は「ゴー」ではなく「コー」という軽い音になるし、隣の席で「ギャンギャン」鳴いていた赤ちゃんの声も細くなり、あまり気にならなくなる。
さっそく音楽を聴いてみた。全体に外部のノイズがキャンセルされるので、音量をあげる必要がなく、外の音が少し聴こえる程度でも心地よい音楽が楽しめる。
ノイズキャンセリングは中低音を中心にしっかりと効いている。かなり音量を低めにしても、ボーカルはキリッと立ち上がる。バスドラのドムドムといった締まりのある低音や、張りのあるベースもしっかり聴こえてくる。スネアの弾ける音、シンバルやハイハットの残響までも、ボリュームを落としたままで聴けてしまうのだ。とくにジャズ&ボーカル、小編成のアコースティックサウンドなどでは、それぞれの楽器がキレイに分離して、精緻な音を聴くことができる。こういったこまやかな音楽の再現を、轟音鳴り響く地下鉄の中で聴いたのは初めての体験だ。
バスのエンジン音の変化にもキッチリ対応
つぎに、バスに乗車して試した。最近はバスに乗る機会もあまりなく、バスの騒音をイメージできなくなっていたが、音を意識して乗ると地下鉄よりも騒々しい。とくに、アイドリングをストップしている状態から、エンジンをかけるときの「ドロ!ドドドド」と。、振動とともにうるさい低音が常に鳴っている。しかも、アクセルを踏んだりブレーキを掛けたりと、その騒音の強弱の変化も激しい。
ヘッドホンのパワーボタンをオンにすると、まず「ドドド」という低音がスッと消える。振動で体が揺れているのに、音が聴こえてこないので、始めは凄く違和感があった。だが、そのような中でも前述の電車で聴いたような、シンバルのかすかな残響、中央に立つボーカルなど、美しいステレオ環境ができあがる。運転中の騒音は常に変化しているのだろうが、外部の騒音に合わせて、ノイズキャンセリングのレベルも自動で調整されているので、音楽を聴いていると、そのことに気づかない。小編成のクラシック、ジャズボーカルなど、繊細に分離感をもって聴かないと魅力が半減するソフトも、バスの中で、クリアで明瞭にしっかりとハイファイで聴けるのには、本当にビックリした。
新幹線が快適なホームシアターに
乗り物シリーズの最後に、新幹線に乗車して長時間の使用にもトライした。普通の電車や地下鉄などに比べれば、もともと快適に乗れる新幹線だが、ヘッドホンのパワーボタンをオンにしたとたんに、車内が静かな図書室のように激変する。揺れや振動の少ない新幹線は、電車やバスに比べれば静かだが、「ゴー」という空調に近いノイズが発生している。だが、この音がピタリとなくなる。他に乗客が乗っていることが不思議に思えるほど、静かで快適な空間に生まれ変わるのだ。
新幹線の車内では、時間つぶしに、DVDも試聴した。このヘッドホンには、サウンドモードの切り替えにより「MOVIE」という映画用の音響モードも利用できる。セリフなどの中音域を強調するとともに、爆発音などの大きな音を抑え、映画を聴きやすくするモードだが、これが案外いい。映画では銃撃戦や、爆発音など、ノイズが収録されている。普通にテレビで聴いている分にはいいのだが、ヘッドホンで長時間聴いていると、このノイズが騒々しくて疲れてしまう。だが「MOVIE」モードでは、「ドッカン」「バッタン」といった音が抑えると同時に、セリフが明瞭に聴こえてくる。静かな図書館で、自然に疲れることなく映画を鑑賞する。そんな贅沢な空間を、インナーイヤー型のヘッドホンだけてで構築できるのは、なんともお得な話だ。
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