レンズシャッターはレンズ自体に搭載されているシャッターで、電子シャッターは本体(センサー)に搭載されているシャッターだ。
レンズシャッターは1/2000~30秒+バルブ撮影、電子シャッターは1/8000~2秒(バルブ撮影なし)である。基本的に、標準レンズはレンズシャッターを使い、トイレンズは電子シャッターを使うことになる。さらにこの2つのシャッターを標準レンズでは併用できる。併用すると、シャッター速度は1/8000~30秒+バルブ撮影になる。これがトイレンズでは、電子シャッターのみとなり、シャッター速度は1/8000~2秒でバルブはできない。おそらくレンズシャッターを搭載しないことで、トイレンズらしく小型軽量化を狙ったものだろう。さらに、価格もかなり安く抑えられている。
回転式ダイヤルのあり方次第で、カメラの操作性は大きく左右される。指で操作を覚えられるとシャッターチャンスを逃さないことにもつながる。このため操作性は極めて重要な一つの要素だ。
PENTAX Qには、本体上部に回転式ダイヤルがある。レンズ外側にはモード切り替えに使うモードダイヤル、手前には各種選択などに使う汎用的な電子ダイヤルだ。
モードダイヤルには、AUTO、SCN(シーン)、BC(ボケコントール)、M(マニュアル)、Av(絞り優先)、Tv(シャッター速度優先)、P(プログラム)、動画と8種類の撮影モードを設定している。BCを除いて一般的で、多くのデジカメに搭載されているが、AvとTvが特長的だったので、そこを中心に調べてみた。
AUTOはカメラにお任せで、すべてカメラが選択してくれる。SCNでは、21種類のシーンがセットされているので、目的に合わせたシーンを選択する。加えてBCというモードが用意された。これは3段階でボケの調整ができ、絞り優先、JPEG、ISO感度AUTOのときにのみ有効となる。コンパクトデジカメでは構造上被写界深度が深く、ほとんど不可能だった「背景をぼかす」ことができるので、花などの近接写真には重宝するだろう。
Avでは、標準単焦点レンズ(01)のとき、F1.9からF8.0までを決められる。 実際に絞り値を開放から絞っていくと、シャッター速度を維持する代わりにISO感度が絞り値に応じて上がっていく(ISO感度がAUTOの場合)。ISO感度が高くなると、今度はシャッター速度を遅くして適正露出を保つ機構になっている。高感度に自信がないとできない芸当だ。
もちろんISO感度を固定にしておけば、絞り値に応じてシャッター速度は変わる。レンズ口径が小さいのであまり絞り込まずに光を充分に取り入れたほうがキレイな画像を得られるそうだ。
Tvではシャッター速度を速めて行くと、絞りが開放値に近づいていき、開放値になるとISO感度が上がって行く。Avモードからみると、まずISO感度が上がり、その後、絞り値が開放に近づくかと思ったが、そうではないようだ。通常Avのほうが多用されがちだが、日常撮りではTvのほうが多用されると思う。
Mでは、絞り値とシャッター速度を手動で変えるが、カメラが計測した適正露出からのズレ具合がモニターに表示される。動画については今後の回で詳しく解説する予定だ。
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