モトローラが明かす国内スマホ戦略--新しいファン層にMマークの衝撃を届ける

モトローラの端末と遠目にも分かる--女性を含む幅広い層に魅力的な端末に

木暮祐一氏

木暮：　Motorola RAZRの時も、展示会で他のブースには水着の女性がいるのにモトローラだけはジーンズの白人男性が強烈にアピールしていて、異色なブースだなという強い印象が残っています。昔から男性が好むデザインが多かったし、やはり男性向けのアピールなのかと思っていました。

高橋：　実はMotorola RAZRについては、セクシー＆シャープなイメージでした。だから男性に向けて男性らしさをアピールしたというよりは、女性にも魅力的なセクシーさを男性モデルで表現していたのです。Motorola RAZRはD&Gとコラボレーションしたり、AIDS撲滅キャンペーンモデルがあったり、当時としては珍しい取り組みも多い製品でした。黒やシルバーだけでなく、ピンクといった色もありましたよ。

木暮：　そうだったんですか。では、PHOTONも男性的に見えるのですが、これも女性へのアプローチを考えていたりするのですか？

高橋：　もちろんです。スマートフォンはコアなモトローラファンのみならず、女性も含め、幅広い方に持っていただくためにどうしたらよいのか、試行錯誤しなければならないと思っています。リサーチをしてみると意外なことに、スマートフォンを使いたいと思っている人が女性の中に半分以上いました。振り返れば、ネットブックもかなり女性ユーザーが多かった。何に使うかといえばSNSです。そして、そうした女性が意外にも黒のようなスタンダードカラーを選択しているようです。

木暮：　確かにSNSを熱心にやっている女性はたくさんいますね。シルバーやブラックといった男性的に思えるカラーも受け入れられているというのは意外でした。しかし女性が持つには大きく、ゴツいようにも思えますが。女性向けに展開するにあたって、問題にはなりませんか？

高橋：　モトローラの持つゴツさみたいなものは我々も簡単には捨てられないですね。でも これは個性です。今のノートPCは、詳しくない人にはぜんぶ同じようなデザインに見えていますよね。いずれスマートフォンも同じように、どれも似たような見た目、見分けがつかない、という物になっていくと思っています。その中でモトローラは、遠目に見てもわかるモトローラらしさを残したいのです。PHOTONもモトローラらしい角をとったフォルムや、持った時に手にすいつくマットな背面素材など、見たとき、持ったときに区別のつく特性を持たせています。