「このデータ、どうやって管理しようかな?」そんな時、「(特に理由は無いけど)なんとなくExcelで管理できそうだな。よし!」ということで始まったExcelでの管理。最初は手軽でいいのだが、使っているうちにどんどん不便になってくる。ひたすら「コピー&貼り付け」での作業、データの更新モレの頻発、関係者へのデータの共有もままならず、しかもそのように作られたExcelファイルがいくつも社内に存在していて、あちこちに同じデータを入力している……。「これって、本当に“管理”してるのだろうか?」と、みなが疑問に思っている現場は少なくない。読者も心当たりがあるのではないだろうか。
データ、すなわち「情報」は業務の隅々にまで流れる「血液」だ。例えばひとつの取引に用いられる情報には、顧客情報や見積情報、受注情報、発送情報、請求情報など、その種類は多種多様。これらをミスなく扱い、止まることなく流し続けるために適切な手法とは何だろうか。
個別の管理対象ごとにExcelやAccessなどを用いている読者も多いだろう。勘のいい読者は気づいているかもしれないが、情報を“個別”に管理する手法は課題だらけ。例えば、データの二重入力。手間がかかるだけでなく、人的要因によるミスも起こる。間違い箇所を探すために、1日を無駄にした経験を持っている人もいるだろう。二度とミスをしないと誓っても、本質的に人間の“ミス撲滅宣言”は守り通せるものでは無い。
もうひとつありがちな問題が、業務フロー管理の問題だ。仕事は個々の業務の連鎖である。そのため、情報を業務ごとに個別管理すると、それらの間で業務の流れが分断されてしまう。そしてそこがミスの発生ポイントとなるのだ。ミスを発生させないために常に誰かが業務の進行状況をチェックして、細々と指示を出さないと業務が動いて行かない、というのは、フローを有効に機能させる仕組みが無いためだ。
こうした課題の解決策はひとつしかない。それは、「自動化」だ。要は“人間がやらなければいい”のである。
それは極論では、と思った読者は驚くなかれ。こうした課題を解決すべく、アイティーブーストが2008年10月に開始しているサービスがWebデータベース「働くDB」だ。同サービスはWebデータベース機能を核に、入力を自動化する機能やワークフロー機能、データベース間の連携機能などを組み合わせたASP/SaaS方式のソリューション。従来、人が関わっていた業務部分を削ぎ落とし、自動化(オートマティック)することで、省力化と効率化を可能にするのである。
アイティーブーストは、特に中小企業のIT活用を支援してきた経験を豊富に持つ企業だ。同社だからこそ感じていた中小企業の課題について、取締役である松嶋祥文氏は次のように語る。
「社内の情報を連携させたいとのニーズは従来から非常に根強いものでした。そこで、当社ではその実現を図るとともに、入力作業を軽減させ、さらに社内での情報の流れを効率化できる機能を付加したWebデータベースとして“働くDB”を発売しました。“働くDB”を用いることで、データ管理にまつわる、あらゆる課題を解決できるはずです」(松嶋氏)