2003年03月22日 00時00分
レビュー希望が多かったので、古い機種ですがレビューを書かせて頂きます。
今となっては販売中止になってしまったアルプスの“スキャプリ”最終型、MD−1500は、今でもその威光を放った名機だと思っています。だから、なかなか他のプリンタに買い換えできません。
デザインは直線が基調の、どちらかというと堅苦しい形です。本体色はそれに不釣り合いなビビッドさ。さすがにMD−5000、5500では反省したんでしょうね。ただ、(シートフィーダー型スキャナだからですが)スキャナ+プリンタ複合機としてはびっくりする程の省スペースです。これが一番の目的で購入しました。
印刷速度は全然だめです。なぜか。それは、他メーカーのプリンタと違い、赤・黄・青と3色をきちんと分解し、1色ずつ刷るからです(3色混ぜれば「黒」になるはずですが、黒はきちんと「黒」インクで刷ります)。はじめて印刷させると、1色刷っては紙を戻すその仕草はけなげでさえあります(笑)。私は編集の仕事をしていますが、オフセット印刷と同じ行程を経ることで色がきちんと出る安心感があります。
ただ、そのおかげで、他メーカーとは一線を画す画質が楽しめます。熱転写の発展形、マイクロドライ方式でインクリボンを使うため、音もかなりのうるささですが、水に濡れても全くにじまず、色落ちとも無縁です。
付属ソフトはあまり期待しないで下さい。
この「マイクロドライ方式」は、売り方によってはまだまだ伸びるはずです。単にALPSはコンシューマーへの売り方を間違っただけだと思います。値段設定と「キレイ」を武器に、ぜひまたこういったコンパクトな複合機市場に戻ってきて下さい。