札幌でプログラミングやeスポーツ、ゲーム開発の体験イベント--Sapporo Game Camp 2023

 札幌市が参画するSapporo Game Camp 実行委員会は、札幌を基盤とするゲーム開発企業とともに、イベント「Sapporo Game Camp 2023」(SGC)を、札幌市産業振興センターにて10月6~8日の3日間にわたって開催。本稿では、7日に行われた「プログラミング講座×eスポーツ体験会」ならびに「Game Jam」の模様をお届けする。

 このイベントは、札幌のIT人材およびゲームクリエイターの育成と、さらなるエンタメ業界の盛り上げを目的としたもの。2022年10月の第1回開催の引き続き、今回は規模を拡大して実施された。

  1. 「ぷよぷよ」を制作するプログラミング講座
  2. eスポーツ体験会は模擬大会で職業体験も
  3. さまざまなアイデアや柔軟な発想が垣間見られたGame Jam

「ぷよぷよ」を制作するプログラミング講座

 プログラミング講座×eスポーツ体験会は、セガのアクションパズルゲーム「ぷよぷよ」のソースコードを活用してプログラミングを学び、eスポーツも体験できるというもの。SGCでは小学4~6年生、中学生、高校生を対象として開催された。なお本稿は小学4~6年生を対象した部の模様となっている。

 指導にあたるのは、日本eスポーツ連合(JeSU)における「ぷよぷよ」のジャパン・eスポーツ・プロライセンスを保有するぴぽにあ選手、live(りべ)選手、delta(でるた)選手の3人。システムエンジニアとして従事した経験を持つぴぽにあ選手が講師となって説明を行った。

左からdelta(でるた)選手、live(りべ)選手、ぴぽにあ選手
左からdelta(でるた)選手、live(りべ)選手、ぴぽにあ選手
ぴぽにあ選手が講師として進行。冒頭では「ぷよぷよ」のゲーム紹介を行いつつ、いきなり12連鎖を披露して室内から声が上がるひとまくも
ぴぽにあ選手が講師として進行。冒頭では「ぷよぷよ」のゲーム紹介を行いつつ、いきなり12連鎖を披露して室内から声が上がる一幕も
プログラミング講座のカリキュラム
プログラミング講座のカリキュラム

 プログラミング講座ではソースコードを表示させて入力を行い、実際に「ぷよぷよ」を作ってみるというもの。テキストを参考にしながら、すでに用意されているソースコードをもとに、ぷよぷよのゲームフィールドを作るところからはじまり、”ぷよ”が落ちること、左右に動かすこと、回したり消したりするプログラミングを経て、完成させた。

基本動作となるソースコードを入力していく
基本動作となるソースコードを入力していく
参加者はソースコードを入力。プログラムを実行すると、画面右側にあるゲームデモ画面に反映される
参加者はソースコードを入力。プログラムを実行すると、画面右側にあるゲームデモ画面に反映される
プロ選手たちも巡回しながらサポート
プロ選手たちも巡回しながらサポート

 また作った「ぷよぷよ」をベースに、ステージの大きさや落下スピード、「ぷよ」の画像や背景を変えるといった、カスタマイズなどにも挑戦。あわせて、著作権やネットリテラシーについても説明が行われた。

ゲームのカスタマイズにも挑戦
ゲームのカスタマイズにも挑戦
プログラミングによるカスタマイズで、課題解決につながる場合もあることを説明
プログラミングによるカスタマイズで、課題解決につながる場合もあることを説明
著作権についても説明
著作権について
ネットリテラシーについても説明を行った
ネットリテラシーについても説明を行った

eスポーツ体験会は模擬大会で職業体験も

 後半はeスポーツ体験会。実際にプレイを見てもらい、プロ選手からアドバイスを受けられるコーナーもあった。

短い時間ながらも、プロ選手がマンツーマンでアドバイスを送る
短い時間ながらも、プロ選手がマンツーマンでアドバイスを送る

 講座では、eスポーツを取り巻く環境のほか、eスポーツの仕事として、大会であれば運営やカメラマン、MCなど、選手だけでは成り立たないことを説明。加えて、eスポーツ選手も大会出場だけではなく、大会の実況・解説や動画配信、講演など、仕事は多岐にわたることを語っていた。

eスポーツの仕事について
eスポーツの仕事について
eスポーツ選手の仕事について
eスポーツ選手の仕事について

 そして締めくくりは模擬大会を実施。選抜された参加者がプレーヤーとなるだけではなく、MCやインタビュアー、カメラマン、スタッフも参加者から集って運営を行うという、eスポーツ大会の職業体験ができるものとなっていた。

模擬大会ではスタッフも募集して、大会運営も体験
模擬大会ではスタッフも募集
参加者が大会運営も経験する、いわゆるeスポーツにまつわる職業体験ができるものに
参加者が大会運営も経験する、いわゆるeスポーツにまつわる職業体験ができるものに
プロ選手による解説のもとで、白熱した試合が展開された
プロ選手による解説のもとで、白熱した試合が展開された

さまざまなアイデアや柔軟な発想が垣間見られたGame Jam

 Game Jamはゲームクリエイターが集まり、3日間で1本のオリジナルゲームを制作するというもの。札幌で活躍するプロのクリエイターと一緒にプランナー、デザイナー、プログラマーなどで構成されるチームを組み、初めて会ったメンバーと短時間で作品を作り上げるという挑戦を通じて、ゲーム開発の醍醐味が味わえるメイン企画

Game Jam参加者(※写真は6日のもの)
Game Jam参加者(※写真は6日のもの)

 前回も好評だったことから今回は増枠をして80名を募集。しかしながらそれを上回る応募があり、最終的に128名が参加する形になったという。Game Jamの会場では、参加者たちが積極的にコミュニケーションをとりながら、ゲーム制作に勤しむ光景が広がっていた。

椅子を移動させて集まって話しをするチームも(※写真は6日のもの)
椅子を移動させて集まって話しをするチームも(※写真は6日のもの)

 開催2日目は、企画発表会を実施。テーマとして「増殖」が提示され、チームごとにアイデアを出し合いながら企画したゲーム概要を発表。それぞれが独創性にあふれ、バラエティに富んだ企画となっていた。コンセプトは決まったが、まだこれからというチーム、企画発表の段階から世界観、キャラクターまで決まっているチームもあり、進捗はさまざまといった様子だった。

Game Jam企画発表会の一部
Game Jam企画発表会の一部

 ちなみに6日におけるオープニングの段階では、初めましてという状態から会話などのコミュニケーションが活発な様子が見受けられたが、7日に入ってからは落ち着いた雰囲気な様子。関係者によれば、ある程度企画の方向性が見えた状態になると、制作に没頭するという“地味な光景”になるというが、それは熱が入っていることの裏返しだと話してくれた。

7日のGame Jam会場の様子
7日のGame Jam会場の様子

「Sapporo Game Camp 2023」

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