アマゾンの家庭用ロボット「Astro」--疑問と今後の展望を聞いた - (page 3)

Scott Stein (CNET News) 翻訳校正: 川村インターナショナル2021年10月08日 07時30分

アクセサリーに加え、教育などの用途に向けたSDKが公開される可能性も

 Astroは、ロボットの動作に合わせて設計された「Alexaスキル」に対応しており、USB-Cポートを備える(スマートフォンの充電に使える。ペット用のカメラ付き給餌器「Furbo」など、アクセサリー対応も予定されている)。だが、今後のそれ以上の機能については、専用のアプリが必要になるだろう。「長期的には、開発者らが何らかのSDKの利用を求めてくると見込んでいる。Astro向けのソリューション開発を促す方法の1つとして、その実装方法を検討しているところだ」(Tritschler氏)

 研究または教育も、用途の候補として挙がっている。Astroは「Amazon Kids」に対応しているが、応用の範囲はそれより広がる可能性を秘めている。すべては、AmazonがSpheroのようなロボット企業と同じようにAstroをオープン化するかどうかにかかっている。教育用途の可能性について、Tritschler氏はこう語っている。「ある程度は、SDKの部分と連動していると言えるだろう。特に大学は、ありとあらゆることを試せる、豊かな土壌だ。Astroをめぐって、どんな試みが出てくるか、目撃するのが待ち遠しい。一方、子どもに関しては、STEM(科学・技術・工学・数学)などの教育の機会がある。その方面にも、Astroのようなものに関して興味深い可能性が広がっているはずだ」

今後のAstroは階段を昇り、物をつかむようになるかもしれない

 Tritschler氏によると、Astroの最初のバージョンでは、機能とコストの関係で妥協した点がいくつかあり、設計者は階段を昇ったり、アームでものをつかんだりというアイデアを実現しなかったのだという。「この機械に階段を昇り降りさせるかどうか検討したが、複雑になってコストが増す。現時点でユーザーに届けることを考えると、見合うメリットではないと判断した。操作面についても同様で、1本か複数のアームを付けて、床面から物を拾い上げ、動かせるようにすることも検討したが、今の段階ではこの製品には不要だと結論した」

 今後のバージョンについては、まだユーザーからの多くのフィードバックを待っている段階のようだ。「最初のバージョンでは、インテリジェントに動くものを家庭環境に置いたうえで、これまで取り扱ってきたサービスの多くをそこで活用し、とにかくユーザーの声を聞くことを主眼にしている。ユーザーがAmazonに求めていることは何か。Astroで本当に気に入ってもらった機能は何か。ユーザーに受けなかった機能は何か。Astroにせよ、今後の世代のロボットにせよ、他にどんなサービスや機能を実装できるのか。そういったフィードバックの声に、非常に興味を持っている」(Tritschler氏)

この記事は海外Red Ventures発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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