フェイスブック ジャパンが初の行政連携で神戸市と組んだ理由--両社に狙いを聞く - (page 2)

長谷川氏 : 年度によってアップダウンがあったり、担当者や部署が変わることはお互いにあるでしょうが、中長期も含めて神戸市が向かっている方向性と、われわれがやりたいもののすり合わせができているということが前提にあるので、特に懸念はしていません。

長井氏 : 今回の協定は8月から年度末までで、それ以降は年度更新すると発表していますが、できるだけ長くお付き合いを続けたいと考えています。課題が具体的なので地に足がついた取り組みができるのではないかと期待しています。

神戸市との協定は「社内の反響が高い」

ーーSNSはユーザーインターフェースやサービスの内容が頻繁に変更されるので、慣れている人でも使い方がわかりにづらくなったりするところがあります。今回は行政での活用という点で何か具体的な対策するのでしょうか。

長谷川氏 : 通常のページ運用や広告もコロコロと変わり、ともすれば現状がどうなっているかが掴みづらいという問題があることはわれわれも認識しています。それは全体の課題であり、継続的なサポートをどうするかを今まさに検討しているところです。まだFacebookを知らない方も多いと思うのでそこからスタートし、たとえばFacebookと相性のいい中小企業にビジネスにあわせた使い方や商圏の拡げ方を提案するだけでもスケール感のある貢献につながると思っています。

長井氏 : 時間が経てばインターネットの技術もソーシャルネットワークの使い方も変わりますし、サービスのトレンドや使われるデバイスも変わります。継続した活動の中ではそうした変化にも対応できるようなプログラムも一緒に考えていこうとしています。


長谷川氏 : 人と人のつながり方はグローバルでも日本でも進化し多様化していて、テキストや絵文字の時代から写メを使ったビジュアル化が始まり、スマホの浸透で今では動画がコミュニケーションの中心になっています。過去を見てもこれだけ変化があり、いろいろなトレンドが生まれる中で、テクノロジにあわせて1人1人がもっと自由で気軽で自分らしい形で情報発信をしたり、つながったりすることをサポートしていくのが当社の大きなニーズであり、注力エリアでもあります。

——どれくらいのスタッフが神戸市に関わるのでしょうか。また、そのための部署や支社を作るといった計画はありますか。

長谷川氏 : 部署の新設や支社の進出については現時点で話せることはありませんが、活動にあわせた対応ができるように調整しています。神戸市との協定に関しては部署に関わらず反響が高く、社員が自発的にボランティアベースでも関わりたいと言ってくれています。それはすごくソーシャルグッド(社会貢献活動)がバックボーンにあるフェイスブックらしいことで、もともと社員も支援活動に対する興味が高かったり、それがしたくて入社した社員もいるので、当社にとっても新たな刺激になると考えています。

長井氏 : 最初の話し合いでフェイスブックのオフィスを訪問した時はとても緊張していたのですが、長谷川さんが宝塚市出身で神戸市内にも住んだことがあると聞いて急に親近感が湧き、それからは膝を突き合わせていろいろと話ができるようになった感じがします。個人としてもですが、会社全体としてもいろいろサポートをしていただいていて、これからの活動がとても楽しみです。

長谷川氏 : 人と人とのつながりはパワーがありますが、それは行政と企業の間にもあると思います。そうしたつながりを大事にしていくのがフェイスブックらしいやり方だと思っています。まずは神戸市との連携を意味にあるものにし、今後は他の地域へも順次活動を広げていきたいと考えています。

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