au WALLETの1000万ユーザーを発表した3月6日は、ちょうどソフトバンクがプリペイドカード「ソフトバンクカード」の提供を開始した日でもある。Visa加盟店で利用できるプリペイドカードで、200円ごとに「Tポイント」が1ポイント貯まる。ポイントは、ソフトバンクカードにチャージして「バリュー」にすることでVisa加盟店でも利用できる。
ソフトバンクは同社ならではの優位点として、(1)1枚でプリペイドとクレジットカード同等の機能が持てる、(2)他の人や金融口座にバリューを送る機能がある、(3)チャージ時にどの金融機関からも振り込める、(4)海外で現金が引き出せる――の4点を挙げていた。審査は不要としているが、バリューが自動的にチャージされるオプションサービス「おまかせチャージ」は、残高不足分を後日銀行口座から引き落とすクレジットカードモデルのため、利用には審査が必要になる。
中井氏によれば、au WALLETでもプリペイドとクレジットを1枚にすることを検討していたが、「クレジットカード機能を使うには結局審査が必要になる。若い人にも分かりやすく、よりシンプルに使ってもらうために別々にした」と説明する。また、ソフトバンクカードと比較して、店頭での入金ができる点などを優位点として挙げた。
ただし、au WALLETで狙うのは他社からの新規顧客の獲得よりも既存顧客の満足度向上の側面が強い。そのため、ソフトバンクが参入することで、プリペイドカード市場の成長がさらに加速することを期待したいとした。
同社では1000万ユーザーを記念して、3月6日からさまざまなキャンペーンを展開する。2014年には子会社のじぶん銀行でチャージすると5%増額するプレミアムチャージを実施して一気にユーザーを増やしたが、今回は1万円分のチャージで500円分を追加チャージする(3月13日まで)。
また、最もau WALLETが利用されているセブン-イレブンで200円の支払いにつき10ポイントを付与。さらに、ネットショッピングでの利用を促進するため、Amazon.co.jpで3000円以上購入すると300ポイント、iTunesやApp Storeの支払いで200円につき10ポイントを提供する。「ポイント貯めるサイト」で「カードの使い方動画」を最後まで視聴したユーザーにも5ポイントを付与する(いずれも3月20日まで)。
現在32店舗あるポイントアップ店との連携も強める。すでにマツモトキヨシやココスと期間限定で実施しているのが、“事前エントリー”によるダイレクトな送客だ。ユーザーはアプリ画面の右下にある「おトクにつかう」から事前エントリーをして、期間中に該当店舗で買い物することで、たとえば200円ごとに30ポイントなどが上乗せされる。
中井氏は「利用が定着してきたなかで、今後はより“ポイント”が重要になる。ポイントアップ店をはじめ、いろいろなタイミングでお得に貯まる機会を作っていきたい」とコメント。今後の目標ユーザー数については「(3000万人を超えるau契約者の)1人1枚持ちを目指したい」と意気込んだ。
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