地下鉄ではQuietComfort 15とMDR-NC500Dが優れており、ヘッドホンなしでは耳が痛くなるような走行音も気にならなかった。QuietComfort 3もノイズを軽減するが、イヤーカップタイプに比べると効果は薄かった。ただし金属を削るような高音のノイズはどれも気になった。
路線バス、雑踏でもQuietComfort 15とMDR-NC500Dの両機種が優れていた。どちらもロードノイズ、車の走行音をぐっと引き下げた。ただし人の話し声は、比較的に残っており、隣で話している人の声が、2〜3m離れた場所から聞こえるぐらいの軽減を感じた。より話し声をカットしたのはQuietComfort 15だった。
QuietComfort 15、MDR-NC500Dともに優れたNC効果が感じられ、バスの中でも音楽を聴いていれば、ほとんど周りが気にならないレベルにまで軽減できた。これだけの効果があれば、騒がしい場所でのストレスは軽減するはずだ。
総じてNC効果がわかりやすいのはQuietComfort 15で、人によっては「とってつけたようなNC効果」と感じるだろう。自然にノイズを軽減するのはデジタル方式のMDR-NC500Dだった。筆者はMDR-NC500Dの方が違和感なく使えた。
耳に乗せるようにして装着するQuietComfort 3もNC効果がわかりやすいタイプだ。ただイヤーカップタイプに比べるとNC効果はかなり劣ってしまう。
室内での効果も路線バス、雑踏と同じだがノイズの音が小さいため、屋外でのテストほどNC効果に差が出ない。ただし、QuietComfortは前述したサーというかすかなノイズが気になり、MDR-NC500Dでは、ほとんどノイズを感じなかった。
肝心の音質だが、QuietComfort 15は、これまでのボーズのNCヘッドホンの中で最も自然なNC効果で音質が良い。これまでスカスカだった中音域が充実し、高音域がやや強いが伸びやかだった。音質はかなり改善されたようだ。
MDR-NC500Dは中音から低音が充実しバランスがよい。音離れが良いので、解像感ではこちらの方が上をいっている。メリハリのある音色が好みならこちらの方がおすすめだ。
QuietComfort3だが、発売から時間が経過していることもあり、前述の2機種と比べると音がこもっている印象を受ける。ただしヘッドホンの構造上、圧迫感のないつけ心地はよかった。
残念ながらQuietComfort 2が手元になく、比較できなかったのだが、筆者の印象ではQuietComfort 15は、NC機能がやや向上、音質は格段に改善されていた。
これまでボーズのNCヘッドホンというと、静粛性は十分だったが音質は今ひとつという印象があった。しかし、QuietComfort 15はこれまで製品に比べてかなり音質が向上している。ただしNC機能の装着感は個人差があるので、購入時にはショップなどで、比較検討して選んでいただきたい。
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