設定が終了すれば、あとはSD/SDHCカードと同じように利用すればOKだ。撮りためた写真データや動画データは、設定した無線LANアクセスポイントの送受信範囲でEye-Fiを装着したデジタルカメラの電源を入れれば自動的にオンラインサービスやパソコン内へとデータがアップロードされる。
ちなみにアップロードの対象となるデータ形式は、写真データであればJPEG(jpg)の1種類だが、動画データであれば、MPEG(mpg)、QuickTime(mov)、FlashVideo(flv)、Windows Media Video(wmv)、Audio Video Interleave(avi)、MPEG-4(mp4)の6種類。写真・動画共に、Eye-Fi内に作成された「DCIMフォルダ」に記録されたデータがアップロードの対象となる。つまり、デジタルカメラ以外でも、SD/SDHCスロットを有し、「DCIMフォルダ」内に写真データや動画データを保存するような製品であれば、利用できるかもしれないと言うことだ。工夫次第でいろいろ遊べそうだ。
Eye-Fiの良さとは、無線LAN機能を搭載していないカメラに無線LAN(アップロード)機能を搭載できる点にある。SD/SDHCカードを利用するタイプなら、メーカー、機種を選ばないのもポイントだ(非対応モデルについてはhttp://www.eyefi.co.jp/support/faq/unsupport_camera/を参照)。
そんな中、今春のカシオ計算機のコンパクトデジタルカメラには、Eye-Fi対応モデルがラインアップされている。一般的なコンパクトデジタルカメラと対応モデルとの違いは、まずEye-Fi利用時に「Eye-Fi」というロゴが表示され、利用中であるということが一目で確認できることや、「Eye-Fi通信」という機能が搭載され、転送中を確認するとオートパワーオフが延長されるような仕組みになっていることなどだ。
買替えのタイミングだからといって“Eye-Fiのために対応しているデジタルカメラを買おう!”とはならないかもしれないが、すでにEye-Fiを持っているならば対応製品に一考の価値ありだ。なお、対応についてはメーカー各社と相談中ということなので、今後も増えていくことが期待できる。
現在、オンラインショップなどでノーブランドのSDカードを探せば、2Gバイトなら数百円、高くても1000円前後で購入できてしまう。大容量の16Gバイトモデルでも5000円以下だ。つまり無線LAN機能を搭載しているとはいえ、Eye-Fiというのはコストパフォーマンスの面で不利ではないかと思っていた。ところが、Eye-Fiという製品は“製品の価格”という視点から“ライフスタイルもしくはワークフロー”という視点に切り替えるだけでその価値は価格以上となる。どういう事かというと、Eye-Fiというのは単なる記録メディアではなく、一種のバックアップ手段になりえるということだ。
大容量メディアが安価に手に入る時代になり、頻繁に写真・動画データをパソコンに保存し直すという人が少なくなったと聞く。つまり、メディアの限界ぎりぎりになって初めてデータを移すというわけだ。しかし、これでは万が一メディアを紛失したり、または壊してしまった時のデータの損失は大きい。Eye-Fiを使っていれば、登録した無線LANアクセスポイントを検知した際、パソコンやオンラインサービスへとデータが自動的にアップロードされる。つまり、頑張らなくても簡単にバックアップがとれるのである。
ちなみに、無事アップロードされたかどうかは、「アップロード開始時に受け取る」「アップロード完了時に受け取る」といったようなタイミングで通知(メール、携帯メール、Twitter)を受けられる。
また、購入しやすくなったことも見逃せない。Eye-Fi Share Card 2GBの発売時は、同社のオンラインストア、Amazon、楽天といったオンラインショップを利用するしか購入できなかったが、Eye-Fi Share Video 4GBの発売と同時に量販店への流通もスタートしている。
より買いやすくなった「Eye-Fi」。ぜひその便利さを体験してみてほしい。
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