これまではリアルタイム検索といえばブログ検索だった。ブロガーが書いた記事の内容を検索し、世の中のトレンドを知ることができると考えられていた。それがTwitter Searchに移り変わってきているのだろうか。
デジタルガレージグループはブログ検索「Technorati」日本語版も運営しているが、Twitter SearchとTechnoratiが競合するとは考えていないという。「Twitterはフィーリング、ブログは清書。Twitterはダイレクトに感覚を伝え、ブログにはある程度の文脈を含んだ情報が載る。役割が違うし、どちらも価値がある。 むしろ束ねて強化すればいいものができると思う。」(枝氏)。
Twitter Searchは「現在」を知るために利用されるのが一般的だが、「Advanced Search」を使うと、過去も検索できる。過去の一定期間に絞って検索したり、発言の内容がポジティブかネガティブかを判定したりと、さまざまな件設定が可能だ。検索窓に直接入力するコマンド一覧はこちら。
ただ日本語対応はまだ不十分で、文章から単語を切り出してインデックスする機能が弱いという。現状では日本語のあとに半角スペースを入れないとうまくインデックスされない。日本語検索の開発にDGインキュベーションが協力していく。
「Twitter Searchは1つの伸びどころ。きちんと日本語も検索できるようになれば、APIも公開されているので、新しいサードパーティのサービスが出てくると思う」(枝氏)
Twitter Searchはまだユーザーのホーム画面には表示されておらず、検索専用のサイトにアクセスしなければ利用できない。2月からは英語版を使用している一部のユーザーのホーム画面上部に検索窓が表示されるようになった。「TRENDS」というプルダウンメニューから、多くのユーザーに検索されているキーワードを知ることができ、検索すると別のページで検索結果を確認できた。
最新のテストではホーム画面のサイドバーに検索窓が表示されている。改善点としては、検索結果はそのままホームページに現れるほか、ユーザーが定期的に利用する検索語を保存する機能が加わった。米国Twitterはブログで、「できるだけ早くこれらの機能をすべての人に公開していく」予定だと語っている。
Twitter本体のサービスが成長し、検索機能にも特徴が現れてきた。そうすると次に気になるのが収益化の方法だ。
「それはいろいろ考えられる。商用でTwitterを使ってもらうためにどうするかという話をするときに、たいていの場合、検索エンジンがしっかりしているといいよねという話に落ち着く。逆にそこがしっかりしていれば使い道が広がると思う。米国では2008年の年末に採用したビジネスデベロップメントの担当者が動き出している。逆にいうと、いままではそういった担当者がいなかった。Twitterとしてもより本腰を入れていくでしょう」(枝氏)
検索が使われているからといって、すぐに検索連動型広告で売上を確保するとは限らないという。「創業者のEvan Williamsはちょっとひねくれている(笑) 彼は人と違うことをしたがる人なので、二番煎じ的なことはやらないような気がします」と枝氏は話す。
CNET Japanの記事を毎朝メールでまとめ読み(無料)
OMO戦略や小売DXの実現へ
顧客満足度を高めるデータ活用5つの打ち手
ZDNET×マイクロソフトが贈る特別企画
今、必要な戦略的セキュリティとガバナンス
企業や自治体、教育機関で再び注目を集める
身近なメタバース活用を実現する
ものづくりの革新と社会課題の解決
ニコンが描く「人と機械が共創する社会」