環境の違いがあるかもしれません。日本は圧倒的に他の国よりもブロードバンド接続が高速です。ですので、1人当たりのコンテンツの消費量を考えますと、世界のほかの国に比べて韓国や日本のほうが圧倒的に高いです。
それを考えますと、従来型のテレビでのコンテンツ配信から、IPを経由した多くのオンデマンドコンテンツを活用していく新たな世界へ移行するスピードが速いのではないかと考えています。新たな世界の中で欲しい時にいつでもコンテンツを見ることができるという環境への流れであると思っております。
多くは「勝手サイト」で使われています。例えば5000の異なる携帯電話があった場合、最も適切な静止画やビデオの画像度合いをCDNが検知して、それに適したコンテンツを流すことが携帯電話におけるCDNの役割です。キャリアのメニューに入っているコンテンツは、キャリアがコンテンツを独自で流しているので、CDNは入っていません。
現在の市場を見ますと、使う側と使われる側の両方が細分化しているといえます。例として挙げられるのが音楽です。以前は消費者がアルバムを購入して、そのアルバム全体を聴いていました。ただ、今ではそれこそオンデマンドで1つの曲を買って聴くようになっています。つまり、アルバムという一括りがトラックごとに細分化されているわけです。
一方で消費者は、ダウンロードした音楽をさまざまなデバイスで聴いています。iPodやPCで使ったり、仕事場で聴いたりする場合があります。
このような使用する側、使用される側の細分化がどんどん起こっていることは、弊社にとっては大きなチャンスになります。というのは、私どもはそのようなコンテンツをクラウドの中に収める大容量のキャパシティーがあるので、そこで保管し、オンデマンドでそれを配信することができるからです。
全体的に広告費の予算が削られていることは確かです。ただ、その中でのオンライン広告の予算は伸びています。オンライン広告の予算は年次で10%から15%伸びていますので、全体の広告費削減のスピードよりも伸びているといえます。
弊社の第3四半期の業績は、おかげさまで売上に関しては最高の数字を達成することができ、3310万ドルという数字になっております。事前のアナリストの予想は3100万ドルでしたので、アナリストの予想を超えた数字になっています。
税引き前の調整、EBITDAに関しても、アナリストの予想では250万ドルでしたが、その2倍である500万ドルという数字を出しております。
第3四半期の時点でキャッシュが1億7600万ドル、借り入れはゼロです。実際の市場を見ていただいて、このように債務がゼロで豊富なキャッシュを持っているのは2社だけ、アカマイと弊社のみです。残りのCDNの会社を見ますと資本の割合も少ないという状況になっています。
私どもはこの経済環境が厳しい中、ここまでの数字を達成することができております。経済環境はこのようになかなか大変ですが、オンラインのトラフィックは伸び続けています。そうなると、弊社にとってまだチャンスがあると考えています。
弊社は現在、アジアで拡大戦略をとっておりまして、拠点も拡大しています。すでに存在する拠点はシドニー、香港、シンガポール、東京です。2009年の第1四半期にはソウルで新たな拠点を開設します。現在、市場での可能性を模索しているのが中国、インドです。将来的にはタイも視野に入れています。東京にはすでにデータセンターが複数拠点ありまして、サーバの数は需要を満たすために毎月追加している状況です。
景気が後退しているとはいえ、アジアは世界の中で最も経済が発展している地域ですので、弊社としても焦点を当てていきます。
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