トーバルズ氏:「DRMやGPLは今後も論議を呼ぶだろうが、重大事ではない」 - (page 2)

文:Colin Barker(CNET News.com) 翻訳校正:編集部 2007年01月17日 19時03分

 それでも、Torvalds氏は他人がDRM技術を使用することに関しては寛容だ。

 Torvalds氏は「一方で、話は全く異なるが(技術とは無関係だが)、私には、人にはその人がやりたいことをさせるべきだとの強い確信がある。もし誰かがDRM技術を使用したいのであれば、それはその人の問題だ。私はそのことに関与したくはない」と述べた上で、「私は、推進したい議題のある技術分野の人々に干渉し、そのせいで彼らと対立してしまうことが度々ある」と語った。

 Torvalds氏に2007年第1四半期に最終版を発表する予定のGPLv3について感想を尋ねると、同氏は、注目には値するが大きな驚きはないと語った。

 「(GPLv3のリリースは)大変興味深いことだ。というのも、およそ16年にわたってGPLv2がオープンソース、フリーソフトウェアグループの事実上の標準だったからだ。16年は長い期間なので、その意味で、重大な転機といえる」(Torvalds氏)

 同氏はさらに「一方で、人々が長年使用したライセンスの数を見れば、(GPLv2も)ごく普通のライセンスであることが分かる。特に大したことではない。それは人々の見方次第だ」と付け加えた。

 GPLの現行版であるバージョン2は1991年にリリースされ、フリー、オープンソースソフトウェアのおよそ3分の2に適用されている。

 どの技術やソフトウェアの開発手法がより優れているかについてあれこれ議論されているが、結局「優れた技術」が勝つ、とTorvalds氏は語る。

 「私が言いたいのは、最も重要なのは優れた技術ということだ。営利目的か非営利目的か、オープンソースかクローズソースかは重要ではない。私がオープンソースにこだわる理由は、それが楽しいからだ。それこそが、最も基本的な事柄だ」(Torvalds氏)

 Torvalds氏は、「また私は、自分が楽しいことをすることこそ、最終的に、最高の結果を得るための最善策だと信じている。『最終的に』という点が味噌だ。ある時点では、それが最善策ではない可能性もある」と語る

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したも のです。海外CNET Networksの記事へ

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