話がやや逸れたが、W44Tでの音楽再生について、今度は付属のBluetoothレシーバーを中心に見ていこう。
W44Tでの音楽再生は、本体スピーカーのほか、本体のイヤホン端子を利用することも可能だが、基本的には付属のBluetoothレシーバーを利用するスタイルになる。このレシーバーを利用すれば、たとえばW44T本体をカバンの中に入れてワイヤレスで曲を聴いたり、充電スタンドに本体をセットしたまま部屋の離れたところで音楽を楽しむことが可能だ。音もクリアで申し分ない。
このレシーバーは通話には利用できず、用途はミュージックプレーヤー機能に限定されている。ミュージックケータイと名乗るくらいなので、こちらの用途に特化するのは個人的には構わないと思う。ちなみに、通話はできないものの、プレーヤー起動中に着信があった場合は、きちんと音楽に着信音が割り込む仕様になっている。
レシーバーからは再生/停止のほか、早送り/巻き戻し・音量の大小といった操作が行える。初回利用時にペアリングを行ってW44T本体との通信確立を行うが、それ以降はペアリング作業は不要だ。また、起動時にいちいちW44T本体を操作しなくても再生をスタートできるのは、大きなメリットだ。
もし、これが市販のiPod用Bluetoothイヤホンだと、iPodに装着するBluetoothモジュール側からiPodの電源を再投入できないため、音楽を聴き始める前に必ずiPod本体を操作して電源をオンにしなければならない。しかし本製品の場合、純粋にレシーバからの操作だけでプレーヤーの起動から終了までが行える(※注:待ち受け時に限る)ので、わずらわしさを感じない。市販のiPod用Bluetoothイヤホンに渋々ながら慣れてしまった身としては、この使い勝手の良さには感心させられた。
敢えて難点を挙げるとすれば、このレシーバー自体の作りがチープなことだろうか。本体・パネル面ともプラ製で質感があまり高くなく、スタイリッシュなW44T本体と比較すると見劣りしてしまう。また、単4電池×1を内蔵することと、厚みもあることから、ややかさばるのも難点だ。写真ではいまいち分かりづらいので、実物を見る機会があれば購入前にチェックしたほうがよい。
また、電池の持続時間が5時間と、Bluetooth利用時のW44T本体の連続14時間再生に比べると、明らかに短いのも難だ。たとえば、通勤通学で一日あたり2時間聴くとすると、1週間で10時間。単4電池を2本消費してしまう量だ。これが1カ月、2カ月ともなると、そこそこ電池をストックしておくか、充電タイプの電池を用意しておかないと追いつかない。
もちろん、音楽機能でしか利用しないレシーバと、通話などでも利用するW44T本体を同列に比較するのは酷だが、さすがに14時間と5時間では差がありすぎる。なにより、ワンパッケージの製品でありながら、本体はスタンドで充電、レシーバは電池を交換というのは、ややアンバランスな感がしないでもない。
ちなみに、本製品と対で利用するBluetoothレシーバーは、SCMS-Tという著作権保護規格に対応している必要があり、現在市販のレシーバーの多くは利用できない。現在の対応機種は、事実上付属のレシーバーのみという状況だ。もし今後、サードパーティによるBluetoothレシーバが発売されるなら、前述の持続時間や重量などがポイントになりそうな気がする。
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